Voicy更新しましたっ!
今回は前回触れた、適応障害の詳しいお話
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適応障害・うつ病の「きっかけ」
今回は前回のストレスに続いて、適応障害やうつ病に関するお話です。
少し前回のおさらいになりますが、ストレスがかかり続けると、様々な症状となって体に現れますが、当然ながら気分にも悪い影響が出てきます。
気分が落ち込む、楽しくない、というようなもので、誰しもが感じることです。
人の普通の反応の一つで、正式には「抑うつ気分」と言い、病的なものではありません。
抑うつ気分からすぐ元に戻ることもあり、また逆にすぐに抑うつ気分になることもあります。
しかし、抑うつ気分が一段強い状態になると「うつ状態」と言います。
うつ状態がさらに重症化したものが、適応障害やうつ病という、一つの病となって、現れます。
うつ状態とは
抑うつ気分が重く、長引くとうつ状態になります。
うつ状態とは、単純に気分が優れないとか嫌な気持ちになっている、落ち込むという事に加えて、“普段だったら楽しくなることを楽しめない”とか”色々なことに興味が全くわかない”、というような状態です。
具体的な症状では、不眠、食欲不振ももちろんあります。
このうつ状態は、一つ前の抑うつ気分よりも重い症状ですが、正式な病ではありません。
これがさらに重度になったのが、適応障害やうつ病という病です。
適応障害とうつ病の違い
今回取り上げる、適応障害とうつ病ついてですが、うつ病は前述のうつ状態が、起きている間中常に、そして2週間以上続いていることで診断される病です。
ただし、単にうつ病ということではなく、同じような症状でも全く違う病気があり、治し方やお薬が変わってくることがあります。
前回触れた双極性障害や、新型うつ病と言ったものがありますが、その中でも代表的なのが、今回の本題となる「適応障害」です。
適応障害はうつ状態のくくりの中の一つで、割合で言うと、実は適応障害の方がうつ病よりも多いとされています。
この両者は症状の出方やうつ状態のなり方で分けられます。
まず、うつ病の場合はストレスを受け続けてうつ状態になり、それが一日中常に、2週間以上続いている状態ですが、そのストレスの原因を取り除いてもすぐに治らない、と言う特徴があります。
つまり、治るまでに時間が必要、という事です。
そしてもう一つが、前回お話したように、抗うつ薬というお薬がよく効くのも特徴です。
適応障害はストレスを受けてから発症するまでが早い
一方の適応障害は、うつ病とは逆に、ストレスを受けてから発症するまでが早い病で、同時にストレスが無くなると回復するのも早く、原因がとてもはっきりした分かりやすいものになっています。
さらに言うと、うつ状態でも、趣味を楽しむことが出来るのも適応障害の特徴です。
うつ状態であっても、趣味や自分の好きなことをやっている時は普段通りに楽しめて、ストレスのかかる時だけ重いうつ状態になるという症状です。
そして、うつ病とは違い、適応障害は抗うつ薬が効きづらいのも特徴の一つですが、早いうちに適切に治療をしていけば、問題なく治って行きます。
適応障害の治療
適応障害の治療はまず第一に、うつ病なのか適応障害なのかを判別することが大切です。
そのためにも、心当たりがあれば出来るだけ早めに専門医に診てもらう事が必要です。
それを踏まえて、適応障害の治し方ですが、まず大きいのが「ストレスの原因を取り除く」事です。
前述したように、ストレスの原因が取り除かれると回復が早まる病ですので、出来れば、今あるストレスそのものへ対処することがベストです。
とは言え、それがそう簡単に出来れば苦労しないと思います。
例えば人間関係のストレスが、家族、親戚類の問題であったりすると、変えるのはなかなか難しいはずです。
そうしたとき、次いで行うのが「適応能力を高めていく」治療です。
人の性格や考え方が様々あるように、ストレスの受け方、受け止め方にも様々あり、物事への受け止め方にも様々なパターンがあります。
それを少し違う角度から見て、受け止められるようにするという治療です。
聞いたことがある方もいるかもしれませんが、「認知行動療法」と言う治療もこれになります。
単に何度かお医者さんと話して「では、こうしましょう」ということではなく、時間をかけて、新しいストレスの受け方を身につけて、慣れていくという治療です。
そこで発症する具体的な症状、不眠や食欲不振と言ったものへは、それぞれの症状に対するお薬を使って対処していきます.
しかし、それでは根本的な治療にならないため、それらのお薬で症状を抑えつつ、少しずつ認知行動療法を行い、適応能力を高めていきます。
これが適応障害の治療になります。
重ねてになりますが、もし心当たりがあれば早めに専門のお医者さんに診てもらうのがおすすめですので、出来るだけ早いうちから対処していきましょう。