Voicy更新しましたっ!
今回は少し趣向を変えて、知り合いとの会話で出た「かゆみ」って何?というお話
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体が感じる「かゆみ」
先日、知り合いと話す中で「かゆみ」の話題が出ました。
考えてみると、痛みは多少であれば我慢できても、かゆみは小さいものでも凄く気になって我慢できないと思います。
よくよく考えてみるととても不思議な感覚で、実は実際に解明されていないこともたくさんある感覚です。
今回はこの「かゆみ」「かゆい」と言う感覚について少し考えていきます。
かゆみを伝える神経もある
まず最初に、かゆみを伝える神経が存在します。
これは最近まで、痛みの神経で非常に弱い刺激のものが、かゆみとして伝わる、とも言われていましたが、今ではかゆみを伝える神経というものが存在することが分かっています。
痛みを伝える神経や、温度、食感を感じる神経と比べると伝わるのが遅いという特徴があり、痛みであれば反射的に感じますが、かゆみはいつの間にか、何となくじわじわ感じることが多いと思います。
そして、かゆみは痛みと同様に体の防御反応の一つとして起きていることも確かです。
例えば分かりやすいのが、吐き気です。
吐き気は胃や腸にノロウイルスなど消化できない何らかの異物が入ってしまい、それを吐き出そうとするために起こる反応ですが、皮膚も同じく、虫刺されで皮膚の中に毒が入ってしまったり、炎症で膿が出たりすると、それをきれいに排出しようとするためにかゆみとして出ます。
もう一つ、かゆみは手の届く範囲の皮膚でしか起きない、というのも分かっています。
どういう事かと言うと、胃腸や心臓と言った内臓は、かゆみを発することは無く、皮膚からしかかゆみは起きないのです。
体が硬くて手が届かない事はあるかもしれませんが、基本的には手の届く範囲の皮膚でしか、かゆみの感覚は出ない仕組みになっています。
「かく」ことで防御反応に応答する
かゆみが出たら、場合にもよりますが、おそらく手でその部分を「かく」と思います。
そして、かいたら少し収まって、ある意味気持ちよさが感じられるはずです。
かくことで、かゆみが落ち着いて気持ちよさが得られるのは、体が出している防御反応に返事をしたためです。
かゆみは、その部分で起きている異常を取り除けと言うサインですので、それに応じた行動をとると、命を守るということになります。これで実際、かくと気持ちよさを感じる物質が分泌されるのも、分かっています。
ただ、以前も何度か触れているように、アトピー性皮膚炎のような炎症が起きているところでかいてしまうと逆に皮膚を傷つけてしまい、逆に治るのを遅くしてしまうことにもつながります。
かゆくてもかかないほうがいい理由
さらに、かゆいところをかいても、少ししたら余計にかゆみが強く出て、さらにかきたくなることが多いと思います。
これはかいたときに、痛みも少なからず同時に脳に伝わってしまい、この時の痛みを抑える物質が分泌され、それによって余計に強いかゆみを引き起こしている、という説があります。
つまり、かゆいからってかいてしまう行為自体が、余計にかゆみを発生させる物質を出してしまう、という説です。
はっきりとは分かっておらず、いくつかある説の一つですが、おそらく多かれ少なかれ経験したことがあると思います。
「かゆいからといってかいてしまうと余計にひどくなる」というのは、こうした側面からも言えるのです。
できるだけかかないために
たまに、虫刺されとかで爪でバツ印をつけたりしたら、ちょっとかゆみが引いた、みたいな話があると思います。
これは一理あることで、先述したようにかゆみよりも痛みの方が早く伝わるため、皮膚に傷をつけて痛みを与えることで、かゆみが伝わるのを大きく抑えるということです。
しかし、皮膚に爪を立ててしっかり傷をつけてしまうため、虫刺され本体の治りは大幅に遅くなってしまいます。
そこで、傷をつけるのではなく、その部分を冷やしてみてください。
冷たいという感覚も痛みと同じように、かゆみより大幅に早く伝わる上、傷がつかないので氷などを当てて、思いっきり冷やすと、スッキリとします。
もし、かゆい範囲が広かったり、あまりにも強い場合は、やはりお薬を使うのが一番です。
かゆみを引き起こす物質は、アレルギーの時に出る物質でもあるため、アレグラとかアレジオンと言った花粉症のお薬で対応できます。
全体的に、範囲が広い時はこういったお薬を飲むと楽になります。
もし表面に炎症を起こしてるときは、何度かご紹介しているようにステロイドの軟膏を部分的に使うと、効果てきめんなので是非常備してみてください。