花粉症対策は症状がでるまえに!#384

Voicy更新しましたっ!

今回は毎年初春に知っておきたい、花粉症対策のお話

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今年も花粉症の季節が

毎年これからの時期に、インフルエンザと同時に増加するのが「花粉症」の症状です。

voicyでも何度もお伝えしていますが、非常に厄介で、またお悩みの方も非常に多いので、ここでおさらいしていきますので、是非予防していきましょう。

花粉症については以前、282回で詳しく触れておりますので、もしよければそちらも併せてご覧いただければと思います。

花粉によって、アレルギー反応が起きている

花粉症を簡単におさらいすると、花粉症とは花粉によってアレルギー反応が起きている、ということになります。

鼻や目に入った異物を一生懸命出そうとする働きによって、目のかゆみや鼻水、くしゃみとして現れます。

これは言い換えれば、免疫機能が働きすぎるということでもあります。

例えば通常、目がかゆくなって涙が出るという働きは、目に入った異物を出すために起こるものです。

また、鼻水は鼻の粘膜を異物から守るために、流すために出るものです。

こうした働きを、吸い込んでしまった花粉によって起こしてしまい、また花粉の量も多いため、治りづらく辛い症状になる、ということです。

アレルギーを起こす花粉の種類

この原因となる植物で有名なものは、スギ、ヒノキ、ブタクサ等。

特にスギ花粉はニュースにもなるほど、日本全国にあり、今の時期に各地で猛威をふるう花粉になります。

そしてその次、だいたい2月の終わりごろからゴールデンウィークごろまでにかけて起きるのがヒノキの花粉です。

この二つの花粉が立て続けに飛ぶため、花粉症は春に多いとも言えます。

しかし、その後にはブタクサやイネ、ヨモギなども花粉が飛ぶため、場合によっては年間を通して、1年中花粉症の症状が出るということもあります。

これらの花粉症の対策ですが、前回も触れましたが「症状が出る前に薬を飲む」ことをしてみてください。

花粉症の症状が出る前に、お薬を飲んでおく

もし、毎年この時期に花粉症の症状が出るという方は、あらかじめお薬を飲む、という事をしてみてください。

花粉症はアレルギー反応ですので、お薬が効くのにかなりの時間が必要になる上、症状がひどくなるにつれて薬が効くのが遅くなります。

アレルギー反応は炎症であり、例えるなら火事になります。

ボヤ程度の小さいものであれば、少ない水で消火できますが、燃え広がってからだと大量の水が必要で、修復するのも大変になります。

これはどんなお薬でも同様ですので、もしお薬を飲む場合は是非、症状が出る前に飲んでみてください。

花粉症のお薬は市販薬で充分

さて、具体的にどんなお薬が良いのかですが、こちらも何度かお伝えしていますが市販薬のもので充分効果がありますむしろ、花粉症で病院に行ってしまうと、インフルエンザの患者さんと接近することになるため、若干リスクがあり、おすすめできません。

出来るだけ、ドラッグストアか薬局に行って買うのがベストです。

具体的にはアレジオン20とか、エバステルALといったもので、1日1回、症状が出る前から花粉が落ち着くまで飲んでみてください。

ただ、アレルギーのお薬ですので、どうしても眠くなる副作用が出ることがあります。

ドライバーさんなどで、仕事中に眠くなるのは避けたいという方は、アレグラFXがあります。こちらもアレルギー用のお薬ですが、眠くならないように作られているため、おすすめです。

少し前に何回かに分けてご紹介した漢方薬でも、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は鼻水を止める漢方ですが、眠くなる成分は一切ないので、こちらも便利です。

これらは全て飲み薬で、点鼻薬や目薬の花粉症用のお薬もあります。

最近よく使う、ナザールアルファARというものは、ステロイドの点鼻薬で、病院でも使うことがあるほど便利なものになっています。市販でも買えるので、検討してみてください。

点鼻薬だと一時的に鼻の血管を締めて、一瞬だけ鼻の通りを良くするお薬もありますが、これは使いすぎると変に癖になってしまうため、それを頻繁に使うのはあまりおすすめしません。

もう一つ、目がかゆい時にさす目薬ですが、例えばアルガードやアイリスAGガードは花粉症による目のかゆみに効くと書いてあるので、効果があります。

そして、市販のお薬を使ってもあまり効かないという時になれば、病院に行ってみてもらう、と言うのが一番確実かと思います。

マスクで花粉症予防

最後に、こちらも以前触れたかもしれませんが、花粉そのものはウイルスよりも遥かに大きいので、マスクで予防ができます。

ただし、つい先日お話したようにマスクは必ず、隙間ができないように、きちんと付けることが一番大切です。

そして1日使ったマスクは必ず使い捨てで、口のところを触らないように注意して捨ててください。

ちなみに、鼻の周りにワセリンを塗るとそこで花粉がとどまって鼻に入らなくなるので、症状が抑えられます。

マスクの下の鼻、きちんと密閉しているところのさらに下の小鼻に塗ると、鼻の穴に花粉が入るのを大きく防げるので、効果があります。

家の中に入らないようにする対策も

さらに、花粉はコートとかの上着にも大量に付着するため、玄関のところで脱いで少し払うとか、窓を開ける時はレースのカーテンなどをして、一気に開けるのではなく5センチとか10センチほど少し開けて、空気を入れ替えるという風にすると、予防になるのでおすすめです。

あとはうがいとか、目や鼻を直接水で洗うのも有効です。

目の場合は帽子や保護メガネ、サングラスも効果がありますが、マスクのように密閉することが出来ないため、入るのを完全に防ぐというのはかなり難しいですが、サングラス一つでも6割ほどはカット出来るので、お悩みであれば検討してみてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属