生活習慣病やお酒の飲み過ぎは脳卒中に注意?!#324

Voicy更新しましたっ!

今回は、食生活、生活習慣の乱れで起こる怖い病「脳卒中」のお話

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「脳卒中」のリスクとは

生活習慣病やお酒の飲みすぎと言ったことに合わせて、様々なところで言われるのが「脳卒中のリスク」です。

今回は、これから暑くなってくきて、お酒も進みやすくなるこの時期に特に注意したい脳卒中について、お話していきます。

 

脳卒中は病気の総称

実は、脳血管障害という病気を総称したものです。

脳の血管が何らかの原因で詰まってしまう脳梗塞も、脳卒中の一つになります。

そしてもう一つ有名な、脳の血管が破れて出血しまう「くも膜下出血」「脳出血」と言ったものも同じく脳卒中と呼びます。

これらは全て、よく言う「ドロドロ血液」によって起きています。血液から水分が失われてしまい、固まりやすくなっている状態です。

夏に汗をかくとか、お酒などによって水分を大量に消費してしまうと、脳卒中のリスクが高まるというのは、こういうことがあるためです。

これは高齢者に限らず、30代ぐらいの若い方でも充分起こり得ることですが、特に寝ている時が非常に危険という特徴があります。

後述しますが、例えばお酒をたくさん飲んでエアコンをつけっぱなし、風を浴びながら寝るのは脳梗塞が起きやすい、と言われています。

一方で、冬場は寒さで血管が縮み、血圧が大きく高まることで血管が破れるリスクが高まるので、脳出血は冬場が起きやすいと言われています。

 

脳梗塞は早期発見することが何より

脳梗塞の治療は、早期発見をすることに尽きます。

早ければ早いほど治療も素早く、後遺症も少なく済み、命が助かる可能性も高まります。

どうやって早期発見するかというと「FAST」という覚え方があります。

まず最初のFは、フェイス=顔のFです。

例えば顔の左側、もしくは右側どちらかにゆがみやしびれなど、何らかの異常があるかです。特に片目だけ視野がおかしい、見えないなどは非常に危険な状態です。

他にも、突然激しい頭痛が起こる時は、脳出血の可能性の方が高いと考えられます。どちらにしてもすぐに対処が必要です。

Aはアーム=腕のことで、前項の顔のようにどちらか片方の腕だけ力が入らない、しびれがあると言ったことです。

両腕を横に水平に伸ばして目を閉じ、それを維持してみてください。もしすぐに力が保てなくなって、どちらか片腕だけ落ちてしまうと、脳梗塞の大きなサインになります。

次の一番簡単にわかるのが「らりるれろ」とか「パピプペポ」です。これらがきちんと言えない、明らかにおかしい時は脳梗塞の可能性が高いと考えて大丈夫です。

 

脳卒中かもと思ったらすぐに救急車を

最後はTで、タイム=時間です。

もしこれらの症状があれば、一刻も早く救急車を呼んでください。一つでも当てはまったら即救急車を呼んで大丈夫です。

とにかく早ければ早いほど後遺症が残らず、健康になるためです。

脳梗塞、脳卒中で、今でも一番よくあるのが「怪しいと思ったけど治った」っていうことです。

実際、これらの症状があっても、元に戻ってスッキリすることはしばしばあり「気のせいだったかな」と思うことが非常によくあります。

しかし脳の血管は変わっておらず、悪化していったり、大きな症状を後に起こしてしまいます。

なので、本当の初期の段階から怪しいなと思ったらすぐに救急車を呼んでください。そして出来れば、もし症状が起きたら、そのときの時間をメモしておいてください。

難しいとは思いますが、脳卒中はとにかく一刻を争う病ですので、救急車を呼ぶことが本当に大切です。

これは本人だけではなく、周りの家族などでも突然呂律が回らない、会話がおかしくなったと言ったことが見られたら、すぐに救急車を呼ぶということを覚えておいてください。

 

脳卒中の予防

予防はとにかく水分補給が必要です。

ポイントは、何度かお伝えしているように「こまめにとる」ことです。1日に何回かに分けて取ってください。

こまめに飲むのは喉が渇いてから飲むのは遅いという特徴があるためです。

水分は取ってから、実際に体に吸収されるまで、スポーツドリンクで30分から1時間、水道水だと2時間から3時間ほども時間が必要になります。

普通のお水、お茶だと、飲んでから最大3時間も必要になりますので、とにかく早めに、こまめに飲むことが大切です。例えば朝一、起きてすぐにコップ1杯の普通のお水を飲むのは非常におすすめです。

これはお酒でも同じで、以前お酒や肝臓の回でもお話したように、肝臓はお酒を分解するために体内にある水分を大量に使います。

ですので、お酒を飲むときはチェイサーとしてアルコールと同じぐらいの量の水分を取るようにして、分解を助けるようにしましょう。

そしてもう一つ、これから夏の暑い日が続いて「そのときに冷房からの風を、直接体に浴びるのは、お肌を乾燥させることになり、水分を余分に消費することに繋がります。

確かに、汗をかきすぎて水分を奪われることもありますが、逆に風に当たりすぎるのも水分を失う原因になります。

風を直接あてず、そして汗をかきすぎないようにすることがベストです。

ちなみに、高血圧や糖尿病、中性脂肪が高いなどその他の生活習慣病を患っている方も、当然この時期は脳卒中を起こしやすいです。ですのでそれらの改善とともに、特に水分補給を意識していってください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属