Voicy更新しましたっ!
今回は、花粉症の方に嫌われがちなスギやヒノキについて。
もちろん、スギやヒノキの花粉に悩まされる花粉症の方の気持ちは分かります。
だけど、スギやヒノキも実は自分たちの役に立っていることもあります。
今日は少しでも、しっていただければと思って配信してみました。
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「スギ」「ヒノキ」の持つ役割
スギ、ヒノキと言えば、思いつくのは「花粉症」だと思います。
日本各地にあり、とっても嫌われがちなこの二つの樹ですが、実は役立っていることはたくさんあります。
今回は、そうしたスギ、ヒノキ、そして花粉についてのお話です。
スギは「大気の空気清浄機」の役割がある
大気中には、様々な有害物質が漂っており、何らかの対策をしないと「大気汚染」を引き起こしてしまいます。
具体的には、No2二酸化窒素、ホルムアルデヒドなどです。
スギはこれらを吸い込んで、空気をきれいにする働きがあります。
この仕組みは単に、一般的な植物も行う「光合成」と同じで、二酸化炭素を吸って酸素を吐き出す、というのと同じです。二酸化炭素ではなく有害物質を吸い込むということです。
呼吸の量が多いうえに、湿度を調整する効果も
さらに、スギはこの呼吸の量が多い上に、湿度を調整してくれるという大きなメリットがあります。
特に、湿気を吸収するとか、逆に水分を放出すると言った、湿度の調整が可能な木材になるのです。
スギは実は、7割が空洞という特徴があります。
水分が余分にあると吸収でき、逆に室内が乾燥していたら吸い込んだ水分を放出できるのです。
熱中症対策に効果的
スギの木を使用した部屋は、熱中症の対策に効果的です。
熱中症は部屋の湿度が高いほどなりやすいという特徴があるため、スギの木でできている部屋であれば、湿度が高まりすぎることを防げます。
逆に、冬場の大敵となるインフルエンザは、湿度が50%を超えると9割近い力が失われ、感染力が低下するとされて言われています。
杉の木によって湿度をとる、上げると言った効果で、こうした影響もあります。
「ヒノキ木」が日本で重宝される理由
一方、ヒノキは古来から日本では重宝される木でした。
「ヒノキ風呂」というのが有名ですが、神社などにもよく用いられています。
木の香りの成分を総称して、フィトンチッドと呼びますが、ヒノキのフィトンチッドの成分はアロマテラピーに用いられることがあります。
具体的には、ヒノキチオール、リモロールなどと言ったもので、これらには殺虫や防虫の効果があるとされています。
3年は寄せ付けないとされているほどで、こうしたことからも外に置くお風呂、神社などにも使われているのです。
また、これと同時に作用する、ボルネオールという成分もあります。これは風邪を引きにくくしたり、頭痛をおきにくくする効果もある、と言われています。
これはなぜかというと、昔、木こりのような森林で働く方たちの中で、二日酔いや軽い風邪を引いても仕事に行くと体調がよくなった、という話があるためです。逸話ではなく、その職業の方の間では有名な話です。
これはいわば、森林浴で治したという面もありますが、ヒノキの持つフィトンチッドの力が影響した、と考えられています。
実際、ヒノキの木材でできた家は、風邪をひきづらいとされています。
花粉症でお悩みの方には「舌下免疫療法」が便利
花粉症でお悩みの方はたくさんいると思いますが、スギやヒノキにも良い面はある、というお話でした。
ただ、そうは言っても花粉症は非常につらいと思います。
今、花粉症を治す治療法に「舌下免疫療法」というものがあります。
これは杉の花粉、ダニのアレルゲン物質などと言ったアレルギーを引き起こすものを薄めて、ベロの下に入れる、というものです。
はじめは確かにアレルギー反応が出ますが、何回かしてみると、体に免疫が生まれ、アレルギー反応を起こさなくなるという薬が開発されています。現在も研究が続けられているため、今後はさらに良いお薬も生まれる可能性があります。