Voicy更新しましたっ!
今回は頂いたコメントから、前回にも関連するダイエットにまつわるお話
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「満腹感」を自分でコントロールする
コメントにて、「以前と比べて血糖値が急激に上がらないような食事にしたところ、以前より少ない食事量で満腹感が来る」と言う内容のコメントを頂きました。
お酢を飲むとか、糖質類を最初に食べるのではなく後半で食べるなどの食べ方にしたところ、以前よりも食事量が減っているのに、早めに満腹感が来る、と言う内容です。
この「満腹感」と言うのは、ダイエットにおいては非常に重要な意味を持ちます。
満腹感を制することが、ダイエットを成功させる絶大なカギになります。
無駄なカロリーを取らなければ、ダイエットは成功する
まず、そもそも人間が感じる「満腹感」とは、「これ以上無駄なエネルギーを取らないようにする」ために感じるものです。
そしてダイエットとは、ご存知の方も多いと思いますが、摂取するカロリーよりも、消費するカロリーの方が多ければ体重は減って行きます。
組み合わせると、満腹感を感じることで、無駄なエネルギーを取らないようにして行くことが、ダイエット成功のために欠かせない要素になるのです。
しかし、満腹感を感じるメカニズムは非常に複雑で、いくつかのシグナルが重なる必要があります。
満腹感を感じる仕組み
そのシグナルを簡単に説明すると、まずはやはり満腹中枢が刺激されることが必要です。
食べ物や飲み物が胃の中に入ると、空腹感が一時治ることがあると思いますが、この時がまさに、満腹中枢が刺激されている瞬間です。
そこから、満腹感を得るためにもう一つ必要なのが、咀嚼中枢から出る物質です。
咀嚼中枢とは文字通り、ものを噛むときに刺激される部分で、ここが働くことで満腹中枢に作用する物質が分泌されます。
よく噛むことが大事、としばしば言われると思いますが、このことからも非常に重要な意味があります。
次がコメントにもあった、血糖値についてです。
以前もvoicyで何度か触れていると思いますが、食べ物が体に吸収され、血糖値が上がったというサインが出た時に、満腹中枢を刺激します。
このサインが出るまでにかかる時間はおよそ20分ほどとされています。
血糖値が上がらなければこのサインは出ないため、早食いしてしまうとその分摂取カロリーがどんどん高くなるということです。
ゆっくり食べることで、血糖値の急上昇を抑えてダイエットに繋がると言うのは、この仕組みによるためです。
満腹感を得るために必要なのは「食物繊維」
今回のキーワードとなる「満腹感」を確実に素早く得られるのは、ズバリ、食物繊維です。
キャベツやレタスのような葉物野菜は有名ですが、しいたけやキノコ類、さらにはナッツや最近出てきたオートミールも食物繊維が豊富な食材です。
これらの食材は食物繊維が豊富で、おなかの中に溜まりやすいのもそうですが、固いものや歯ごたえのあるものが多いため、よく噛まないと飲み込めないという点があります。
噛む必要があるという事は、自然と一口を飲むのにも時間がかかり、血糖値も緩やかに上がります。
液体類は最初に飲む
そして、こちらは食べ方に関する部分ですが、前回、暖かいスープ類は最初に食べて内臓を暖めるというお話をしたと思います。
実は、スープ類だけではなく、お酢やお水と言った液体類は最初に、食前に食べるとダイエットには効果的です。
単純に、最初におなかが少し膨らむのもそうですが、後から入ってくる食べ物をゆっくりと吸収させられます。
ちなみに、だしについてですが、カツオのだしは満腹感を感じさせやすい効果があることが、研究で分かっていますので、ダイエット中のお味噌汁はかつおだしのものがおすすめです。
たんぱく質ももちろん有効
これも以前お話したようなことに似ていますが、たんぱく質ももちろん重要で、必要な栄養分になります。
ダイエットにおいては卵、枝豆等の豆類が便利ですが、たんぱく質が多いと空腹感を感じにくくさせる部分がありますので、どちらかと言うと腹持ちがよく、間食を防ぐのにとても便利です。
ちなみに、満腹感の逆となる空腹感は、同じように満腹中枢の逆となる摂食中枢という部分が影響します。
摂食中枢がご飯を食べなさいという風に体に命令を出しますが、そのきっかけの一つに、たんぱく質が影響します。
食後のカフェインは短時間の食欲を抑える
食後に飲む緑茶、コーヒーもとてもおすすめで、実はカフェインには短時間ですが食欲を抑える効果があります。
つまり、食後にカフェインをとると、あと一口食べたい、もう少しデザートを食べたい、という所を抑えられるので、腹八分目に抑えるというのにもの凄い効果的です。
食器を選ぶのも手
最後に、目の錯覚で満腹感を得る、と言う方法があります。
ある実験で、バーチャルリアリティで片方のグループには通常より1.5倍大きいクッキーを見せて、もう片方のグループには通常より3分の2サイズの小さいクッキーを見せた状態で、通常のサイズのクッキーを食べたもらったところ、1.5倍大きいクッキーを見ながら食べたグループの方が食べる枚数が少なかった、ということが分かったのです。
これをどのように応用するかと言うと、お皿やお茶碗を普段よりも小さめのものにして、中の食べ物の量を大きいように見せることで、満腹感につなげられます。
また、併せてゆっくり食べることを強く意識すると、より一層良い効果が得られます。
またもう一つ、重さも満腹感に影響を及ぼす要素になります。
重さでも前述と似たような実験がされており、軽い食器を使うグループと、重い食器を使うグループで、満腹になるまで食事をしてもらったところ、重い食器を使ったグループの方が少ない食事量で満腹になった、という結果が出ました。
特にスプーンやフォークを重いものに変えると、食べ物に重さがあるように感じて、満腹感を得やすくなりますので、是非試してみてください。
ゆっくりと、よく噛んで食べること
錯覚を使う手も良いですが、一番確実で効果的なのは、ゆっくりとよく噛んで食べることに尽きます。
これが一番基本で、内臓、胃腸の健康にも良く、ダイエットにも結果的につながります。
もともと早食いで、いきなり意識して始めるのも難しいですが、是非、少しずつ始めてみてはどうでしょうか。