梅雨だる対策に旬のニンニク#223

Voicy更新しましたっ!

今回は、梅雨だるを吹き飛ばすニンニクの話。

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ニンニクで梅雨だる疲れを一気に解消

以前梅雨だるについてのお話をしましたが、梅雨の時期に旬を迎えるお野菜に「ニンニク」があります。

ニンニクは滋養強壮に効果的で、スタミナをつけるのに役立つ、とされていますが、これはもちろん梅雨だるによる疲れにもとっても効果的なお野菜です。

ニンニクの旬は6月下旬から

ニンニクは6月ごろが収穫ですが、収穫後に2週間から3週間乾燥させて、それから流通します。

その時期こそ、6月下旬からなのです。およそ8月までが一番新鮮で、旬を迎えます。

なので、時期的には梅雨だるの後半ごろにはなりますが、疲れの回復や、夏バテの予防、克服に役立ちます。

ニンニクの「アリシン」が役立つ

ニンニクが疲れの回復のは、ニンニクの中にある「アリシン」という成分がまず挙げられます。

アリシンとはたんぱく質をアミノ酸に分解して、体の中で吸収しやすくしてくれる成分で、ステーキなどのお肉料理にニンニクがつくのは、味や風味付けももちろんですが、この作用も一因とされています。

アミノ酸は人間にとって必要な成分の一つで、免疫力を上げるのにも使われるため、ニンニクを食べると風邪を引きにくくなるというのは、この働きも一役買ってる、と考えられます。

ニンニクに含まれるビタミンは「ビタミンB1」

また、ニンニクはビタミンも含んでおり、これは特にビタミンB1を多く含んでいます。

一昔前には「ニンニク注射」というものが流行ったことがあります。これは主にビタミンB1を補給して疲労回復するための注射ですが、独特の黄色い液体を注射して、さらに独特のにおいがすることから、ニンニク注射と言われていました。

ビタミンB1は、疲労物質として知られる乳酸を、エネルギーにしてしまう効果があり、体の隅々にたまった乳酸をきれいにするため、疲れが取れたと感じます。

ただ、現代で一般的な食事をしている方であれば、ビタミンB1が不足することはあまりありません。

ニンニクの「におい」対策

ニンニク料理につきものなのが、独特の「リンゴジュースです。

特に100%のものは、リンゴ酸が充分入っており、においの成分をすぐ分解してくれます。

この方法は割と即効性があるため非常に効果的ですが、これはニンニク料理が胃の中にある状態で効果があります。腸まで行ってしまうと吸収されてしまうので、効果はそれほど得られません。

また、即効性はありませんが、予防として便利なのが「牛乳」です。

牛乳を飲むことで、においの成分を吸収しにくくする「」のようなものが胃腸に張られ、においを抑えることにつながります。

ただし、これはニンニクを食べる前に飲む必要があります。

ニンニクを食べる前に牛乳を飲んで、食べた直後にリンゴジュースでにおいの元を素早く分解してしまう、と組み合わせて使うと、非常に効果的です。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属