Voicy更新しました!
今回は、腰痛や手足の痺れの原因になることもある、
脊柱管狭窄症の予防薬開発が始まった話。
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腰痛の原因の一つ「脊柱管狭窄症」
大人の方、特に中高年の方の悩みの種に「腰痛」があると思います。
腰痛は様々な原因によって引き起こされている症状であるため、はっきりと原因が分かるものは、少ないのが特徴です。
実に腰痛の8割は、原因が不明とされています。
しかし、2割は直接的な原因が分かっています。その中で最も多いのが「脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)」です。
脊柱管狭窄症とは
脊柱管狭窄症とは、腰痛に加えて、軽く手足のしびれを感じるというものから、痛みで歩行が難しくなる、というような重度なものまで発症する病です。
例えば、痛みで歩くのが難しくなるも、少し座って休んだら回復してしばらく歩けるようになる、というのは脊柱管狭窄症の典型的なケースです。
さらに重度になると、排便時の息みで激痛が走るようになって排便が難しくなる、ということもあります。
MRIなどで見ると、脊柱管という部分が狭くなっているため、痛みとなって出ます。
これによって痛みが出る、ということはわかりますが、どういった理由で脊柱管が狭くなるのかは、未だに分かっていません。
脊柱管狭窄症の薬はあるが、完治は難しい
脊柱管狭窄症への治療薬はあり、実際に処方されることもあります。
例えばしびれへ効果があるビタミンB12を主成分とした「リマプロストアルファデクス」も腰痛やしびれに効果的です。
ただ、脊柱管狭窄症でお悩みの患者さんから「薬が効いている感じがしない」という声をいただくことが、よくあります。
実際、何となく改善された気はするが、薬を飲むことで劇的に回復した、という実感は得られにくいです。
手術をしても治療が難しい症状
元々、これらの薬は長期的に飲み続ける必要がある上、手術によって脊柱管狭窄症を治すという選択も珍しくないためです。
さらに手術をしても、ひどい痛みは治っても若干感じるほどのしびれは残ることが、全体の8割の方で判明しています。
大手術というわけではありませんが、手術をするという決断をしても、完全に治るというのは難しいのが、この脊柱管狭窄症なのです。
脊柱管狭窄症の予防薬の研究が進んでいる
この脊柱管狭窄症の「予防」をするための薬の研究が、近年スタートしました。
普通の飲み薬になるか、ワクチンになるのかなど、どういうタイプの薬になるかも研究段階であるため、一概には言えませんが、ようやく脊柱管狭窄症へのはっきりとした対策が進みそう、という状況です。
コストの面など、新薬の研究には数多くの問題がつきものですが、是非良い知らせがあるように、願いたいところです。