黄砂の日、何を守ればいい?目・喉・肌の防御術#967

黄砂対策を忘れずに

この時期になるとたびたび、黄砂のニュースが流れてくると思います。

例年だと3月から5月ほどにかけて多く飛来する黄砂ですが、今年は1月の半ばごろにすでに観測され、つい先の強風でも多く飛来してきたとされています。

今一度、花粉対策も兼ねて、黄砂対策もしていただければと思います。

黄砂の正体

黄砂とは、簡単に言うと中国大陸のゴビ砂漠などの乾燥地帯で巻き上げられた砂じんのことで、それが上空の強い風に乗って日本まで運ばれてくるという現象です。

砂ですが大きさは非常に細かく、いわゆるPM2.5に含まれるほどの大きさのものもあります。

当然、花粉よりも小さいため、空気中を長時間漂いやすく、日本に到達するまでの間に、大気中の汚染物質が付着することもあります。

つまり、素材としては単なる砂ですが、漂うなかでさまざまな物質を含んだ微小粒子となり、私たちの体に影響を及ぼす可能性があるのです。

粒子が非常に細かいため、気道の奥、肺まで到達しやすく、結果として喘息が悪化したり、慢性閉塞性肺疾患、いわゆるCOPDの症状を悪化させる危険もあります。

大まかな症状としては花粉症と似ており、目のかゆみやゴロゴロ感、鼻水、喉の違和感、皮膚のかゆみなどのアレルギー症状がみられます。

黄砂は特に子どもや高齢者、もともと喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー体質を持つ方は影響を受けやすいとされており、すでに花粉症がある方は黄砂が重なることでアレルギー症状がより強く出るという危険もあります。

アレルギーがある場合は要注意

黄砂は花粉と同じく、そのもの自体は無害なもので、アレルギー反応による症状が起こるという点と、黄砂によって既に持っているアレルギー反応がより悪化するという点が特徴になります。

前述のように、すでに喘息やアトピー、花粉症といったアレルギーがある方は、黄砂が粘膜や肌にとって非常に強い刺激物となり、症状が激しくなりやすいのです。

ですので、例えば普段と同じ生活なのに突然症状が激しくなってきたときは、お薬を追加したり強い物に変えるなどの対策が必要になります。

気象情報を見て黄砂が飛来しているかを確認する

黄砂によって症状か激しくなっているかを判断する際に参考になるのが、気象情報です。

気象庁は黄砂の飛来予測を公表しており、飛来量が多い日に症状が悪化する場合は黄砂の影響が疑われます。花粉の飛散時期と重なることが多いため、完全に区別するのは難しいですが参考までに確認しておくと、お薬を多めに使うなどの対策が可能になります。

風邪や感染症との見分け方としては、やはり発熱の有無が最大の違いになります。

発熱や、強い息苦しさや急激な咳の悪化などがある場合は、感染症や肺炎など別の疾患の可能性もあります。

例えばこれまで喘息の既往がないのに、呼吸が苦しくなるような場合は何らかの大きな問題の可能性もありますので、自己判断せずに早名医療機関を受診してください。

今日からできる具体的な対策

以上を踏まえて、黄砂対策の基本となるのは、花粉症対策と同じくできるだけ体内に取り込まないことと、室内に持ち込まないことに尽きます。

花粉は日本国内のスギなどが主ですので、シーズン中は常に気を付けるのがベストですが、黄砂は風向きにより飛来する量が毎日変わりますので、黄砂の飛来情報を逐一確認して、それに合わせて対策をするのが確実です。

例えば飛来量が多い日は外出時間を短くするとか、外出時は不織布マスクを着用して吸入量を減らすのも有効です。

また、花粉症と同じく、眼鏡も目への侵入を軽減します。そして帰宅時には衣類や上着を玄関先で脱いで払うとか、洗濯物の外干しを控えるといった工夫ももちろん有効ですので、黄砂アレルギーの不安がある方は意識してみてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

相談されたい薬剤師
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属