睡眠負債を溜め込まない
全国的に冷え込み始め、雪が降る地方では冬タイヤへの交換シーズンになって来ました。
自分の部屋も毛布を出して、暖かくして眠るようになりましたが、最近よく耳にする睡眠負債という言葉を思い出しました。
睡眠負債とは、現代人の多くが抱えているといわれているもので、いわゆる寝不足ではない、負債の事を指します。
今回は睡眠についてのお話でも、この睡眠負債という言葉について、詳しくまとめて行きます。
寝不足の状態が積み重なると
睡眠負債とは、簡単に言うと寝不足の状態が日々積み重なってしまうことです。
睡眠不足は、例えば昨日は3時間しか眠れなかった、というような一時的な状態ですが、睡眠負債はその寝不足が毎日のように続き、積み重なった状態のことです。
一般的に、理想的な睡眠時間は1日7時間から9時間とされていますが、およそ6時間以下の睡眠が続くと、知らず知らずのうちに睡眠負債がたまるとされています。
ある研究では、6時間睡眠が2週間続くと、徹夜明けと同じレベルで集中力が低下するという結果が出ました。
また、1日4〜5時間睡眠が続くと、食欲を増やすグレリンというホルモンが活発になり、逆に満腹感を得るレプチンというホルモンが減少するため、食べ過ぎや体重増加にもつながるとされています。
さらに、インスリンの働きも悪くなり、血糖値が上がりやすい体質になり、より食欲や体重に悪影響が及ぶのです。
そして当然、睡眠不足は生活リズムにも大きく影響を与え、自律神経にも影響が出て、様々な悪影響の引き金となります。
ちょっとした寝不足だと思っていても、毎日続いてしまうと深刻な睡眠不足となるのです。
効率的に睡眠負債を返すための工夫
睡眠負債を返していくためには、まずは体内時計のリズムを整えることが大切です。
おすすめなのは、平日も休日も起きる時間をなるべく一定に保つことで、具体的にはおよそ30分以内の誤差におさめるのが理想です。
そして、朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、夜に自然な眠気が訪れるようになります。
逆に、睡眠をしっかりとろうとして、寝る時間をいきなり数時間前倒しするなどの極端な調整は逆効果で、かえって寝つきが悪くなる可能性もあります。
可能であれば、毎日長くても30分ずつ程度前倒しして、徐々にリズムを戻すのがベストです。
例えば、朝起きるのが苦手な場合で、休みの日に遅く起きて寝不足を解消しようとするのは、体内時計を遅い時間にずらしているだけですので、結局朝に起きることが難しくなることには変わりません。
ですので、休みの日にいつもより睡眠時間をとろうとする場合は、普段よりもおよそ30分程度か、長くても2時間以内には起きるようにしてください。
つまり、毎日朝7時に起きているとした場合、7時30分から9時までの間に起床するのが望ましいです。
そして、昼寝を取り入れる場合は20分以内にとどめて、時間としては午後3時までに終えるのがおすすめです。可能であればコーヒーなどのカフェインが入ったものを飲んでから昼寝すると、カフェインがちょうど効いてくるタイミングで目覚めやすくなり、スッキリ感も得られるため便利です。
睡眠の質を高めるための環境づくりを
最後に、睡眠不足の解消などにも通じることですが、睡眠負債をためないためには、日々の睡眠環境を整えることも非常に重要です。
まず大前提として、自分にとってちょうどいい睡眠時間を把握て、起きる時間から逆算して就寝時刻を決めるというのも手です。
何時間寝ると最も活動しやすいかは、人によって個人差が大きいため、自分で数えて記録をとるなどで覚えておくのがおすすめです。
睡眠時間を決めてから、寝る際には照明を落として画面の光を控えめにして、スマートフォンやパソコンを操作するときはナイトモードやダークモードに設定するなどで対策をしてください。
カフェインは寝る6〜8時間前から控えると、深い眠りにつながります。
光が気になる人は遮光カーテンやアイマスクを使うのも良いですが、外が明るくなるにつれて光も自然と入ってくるほうが良いということもありますので、カーテン選びにこだわるのも手です。
また、周囲の音が気になる場合は、耳栓を使う以外にも、ホワイトノイズを流して、かき消すようにするも一つの方法ですので、もし興味があれば試してみてください。
