動物アレルギーだとわかったとき
先日いただいたコメントで、小学校5年生の娘さんが動物アレルギーで、犬も猫も駄目だとわかった、といただきました。
実は動物アレルギーでも、飼っても大丈夫な動物もあります。
今回はこのコメントから、動物アレルギーについてまとめていきたいと思います。
動物アレルギーとは?その仕組みと症状
動物アレルギーとは、犬や猫などの動物の毛やフケ、唾液、尿などに含まれるアレルゲンよって起こるアレルギーです。
普通であれば、動物は人間にとって無害ですので、それらに触れても特に症状が出ませんが、花粉に過敏反応が出る花粉症と同じく、毛などを異物と認識してしまい、くしゃみや鼻水、目のかゆみ、皮膚の炎症などの症状が現れます。
主な症状は、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、皮膚のかゆみ、湿疹などが挙げられます。
重度の場合には喘息の発作や呼吸困難を引き起こすこともあり、特に小さいお子さんや、すでに何かにアレルギーがある方は注意が必要です。
一般的には犬や猫で発症することが多いですが、ハムスター、ウサギ、フェレットといった小動物から鳥、馬といった動物でもアレルギーが起こることがあります。
さらに、犬や猫のなかでも、犬種や猫種によってアレルギーがの発症が変わるケースもあります。
もし気になるときは、皮膚科などでアレルギーの検査を受けることができますので、検討してみてください。
動物アレルギーがあっても飼いやすい動物
動物アレルギーがある方で動物を飼いたいというときは、アレルゲンの発生が少ない種類を選ぶことが大切です。
例えば、亀やトカゲと言った爬虫類や両生類は毛がないため、アレルギーを起こしにくく、また金魚や熱帯魚といった魚類はそもそもアレルゲンを持たないため、動物アレルギーを持つ人にとっては飼いやすいと言えます。
カブトムシなどの昆虫も安全ですが、昆虫はアレルギーを起こす場合があるため注意してください。
次に、ハムスターのような、基本的にケージ内で飼う動物も生活空間を分けやすいため、比較的アレルギーは出にくいですが、発症するリスクはあります。
そしてやはり、犬や猫はアレルギーのリスクが高いですが、毛が抜けにくいプードルやマルチーズ、ヨークシャーテリア、猫で言えばシンガプーラやロシアンブルー、スフィンクスなどは、動物アレルギーがある人でも比較的飼いやすいとされています。
アレルギーがありながらでもペットと暮らすために
動物アレルギーがあるときに動物を飼いたいというとき、まずは必ず、自分のアレルギーの程度を知っておいてください。
皮膚科やアレルギー科でアレルギー検査を受けて、自分がどの動物に対してアレルギーがあるのかを把握して、ペットを選ぶのが最も安全です。
次に、環境を工夫するとアレルギーの症状を軽減できます。
例えば、ペットがいる部屋と自分が長時間過ごす部屋を分けるとか、こまめに掃除をしたり空気清浄機を活用してアレルゲンを減らすと、発症を抑えられますので、アレルギー対策になります。
またペット自体を、定期的にシャンプーやブラッシングをして清潔に保つことで、毛やフケの飛散を抑えることができ、アレルギー予防になります。
ブラッシングの際は室内で行うと毛が部屋中に広がるため、できるだけ屋外で行なうか、お店で行なうのがベストかと思います。
最後に、アレルギーのお薬についてですが、花粉症のお薬のように、アレルギー症状を軽減する抗ヒスタミン薬やステロイド薬を使用することで、症状をコントロールすることが可能です。
もしどうしても飼いたいというときは、皮膚科や内科のお医者さんに相談して、お薬を使いながら飼うのもひとつの選択ですので、相談してみていただければと思います。