夏にはやっぱり夏野菜!どんな効果があるの?#807

夏にこそ食べたい夏野菜

実は当薬局では、キッチンカーを活用して夏野菜や夏野菜を入れたお弁当の販売もたまに行っています。

また、夏バテ対策などの回で度々、夏には夏野菜を、とお伝えしていると思います。

水分が多く、体を冷やす作用があるということはご存じかと思いますが、実はそれ以外にも様々な効果があります。

今回はその夏野菜について、深く掘り下げてみたいと思います。

夏野菜の定義と種類

まず、夏野菜の正式な定義は、夏に収穫される野菜、もしくは夏の気候に適した野菜、とされています。

具体的には、トマト、きゅうり、なす、ピーマン、トウモロコシ、カボチャ、スイカが挙げられます。

ちなみにスイカは果物か野菜かと言われると思いますが、野菜の定義は簡単に言うと畑に生えるもので、木になるのが果物ですので、スイカは野菜になります。

少しマイナーなものだとオクラやバジルも夏野菜の定義に当てはまります。

夏野菜の健康効果

夏野菜は体を冷やす効果があるというのは有名ですが、これは具体的には特にきゅうりが長けています。

きゅうりは全体の90%が水分でできており、残りがビタミンKやカリウムを含んでいるため、体の水分のバランスを保つという作用があるためです。

スイカは水分のほかに、シトルリンという筋肉の回復を助ける成分があり、これも夏に最適な野菜になります。

次に、夏風邪や感染症予防に役立つのがピーマンやオクラで、この二つはビタミンCが豊富な夏野菜になるため、免疫力アップが期待できます。

また赤いピーマンのパプリカには、ビタミンAも含まれているため、より効果的です。

そして高血圧の不安がある方におすすめなのが、トマトとバジルの組み合わせです。

トマトはリコピンという抗酸化作用が特に強い成分があり、また循環器系の病気のリスクやがんのリスクを下げる効果があります。

バジルは抗炎症作用が強い野菜ですので、この二つを併せてとることで健康には非常に良い影響が期待できます。

次に夏場に暑さで胃腸が弱りやすい方には、消化を助けてくれる野菜として、なすとズッキーニがおすすめです。

なすにはナスニンという成分が多く、これも抗酸化物質の一つで、ズッキーニは低カロリーで栄養価が高い野菜ですので、疲れてるときに負担無く栄養補給するには非常に便利な野菜になります。

もう一つ関連して、夏に疲れやすい方、夏バテの最中に役立つのがトウモロコシやかぼちゃです。

この二つは野菜の中でもビタミンB群が豊富な部類になるため、疲労回復効果が期待できる野菜になります。

もちろん食物繊維も多いため、腸の健康にも良いです。

野菜に合わせた調理でおいしく食べる

最後に、夏野菜のおすすめな食べ方ですが、これは野菜ごとに合わせた調理で食べるのがベストです。

きゅうりとスイカはそのまま食べても良い野菜ですが、例えばミキサーにかけてスムージーするとか、ピーマンやオクラ、パプリカは素揚げにしてカレーのトッピングにするなどです。

トマトとバジルはピザやパスタで有名ですが、なすとズッキーニは市販のラタトゥイユでも十分おすすめです。

コーンとカボチャはバーベキューで焼くのもおいしいです。

全てサラダで、生で食べたほうが良いというわけではないので、好きに調理、アレンジして食べていくのが良いかと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属