夜中に目が覚める「中途覚醒」
先日、コメントで「私は寝つきも寝起きも良いのですが中途覚醒があります」といったものを頂きました。
夜中にトイレなどで目が覚める中途覚醒は、睡眠障害の一つで、睡眠の質が下がる大きな一因となります。
コメントで頂いた方は、日中に眠気が来ることは無く、特に支障は無いようですが、深刻なものだと日中に眠気が来て、日常生活に支障が出ることもあります。
今回はこのコメントから、中途覚醒について少しまとめて行きます。
ストレスと生活習慣の乱れが大きな要因
通常は、ストレスが無く規則正しい生活を送れていれば、睡眠時に途中で目が覚めるということはありません。
逆に言えば、ストレスや生活習慣の乱れがあると、途中で目が覚めやすくなるということです。
トイレの問題など、他にも様々な要因がありますが、やはり最も大きな原因はストレスや食生活といった、生活習慣にあります。
生活習慣で言うと、例えば食事が夜遅くになり、寝るすぐ前ぐらいに食べてしまうとか、寝る直前に激しい運動をすると、体の活動が活発になり、目が覚める原因になります。
睡眠中の騒音や光、温度変化で目が覚めることも当然ですが、寝具が合っていないと最初は疲れによって寝付けても、途中で痛みや不快感で目が覚めることもあります。
他にはお薬の副作用や何らかの病の可能性もあり、有名ですが睡眠時無呼吸症候群も、寝ている途中に息苦しくなって目が覚める、という症状が起きます。
年を取ると朝早く起きる原因
ちなみに、コメントにも「年齢的に眠りが浅くなってしまったようです」とありましたが、これは高齢になると、脳内の体内時計を司る部分が若いころよりも狂いやすくなり、睡眠のパターンが少しずつ乱れていくことによるものです。
例えば仕事の引退や子育てが終わるなどによって、外に出る回数が自然に減るとか、日中の活動のエネルギーが減少したりといったことが一因です。
また、高齢者だとお薬をいくつも飲むことがあり、日常的に飲む薬の種類が増えると、副作用も起きやすく、それによって中途覚醒のような睡眠障害が起きている可能性もあります。
お薬の副作用による睡眠障害は、飲んでる本人もお医者さんも気づきにくいため、治すのが難しいという特徴もあります。
ちなみに夜にトイレで目が覚めるのは、夜間頻尿と言い、高齢になると膀胱の筋肉が硬くなり、伸縮しにくくなることで1回の排尿で出る量が少なくなります。
それによって、横になって寝ている最中に尿意を催し、トイレに行きたくなるという仕組みです。
このように、ストレス以外の原因で睡眠障害が起こることもありますが、やはり一番はストレス管理が重要になってきます。
早起きをして運動の習慣を
やはり、とにかくリラックスして、自律神経を落ち着かせることが一番の対策になります。
特に何も思いつかないというときは、意識して深呼吸してみたり、いい匂いを嗅いでみたりといったことだけでも充分落ち着くため、おすすめです。
あとは前回に重なりますが、早起きをして朝に散歩に行くのは非常におすすめです。
日中の速い時間帯に運動をすると睡眠の質は上がりやすく、体内時計を整えるのにはとても大きな効果があります。
夜勤の仕事などで、日中に時間が取れないという方は、日中でも静かな環境を作って休まる時間を作るのも効果的です。
刺激物で言うと、カフェインやアルコールは寝る3,4時間前には取らないようにするのが望ましく、スマホやパソコンのブルーライトは1時間前ぐらいには浴びないようにするのがベストです。
最近ではテレビやyoutubeを流したまま寝落ちするという方もいますが、静かなものでも少なからず刺激となるため、可能であればオフタイマーをかけて、画面が消えるように設定すると良いかと思います。
様々考慮しても、仕事の悩みなどでどうしてもストレス解消が出来ないとか、中途覚醒が治らないというときは睡眠外来のお医者さんに診てもらうようにしてください。