冷えは万病の元?!冷え性の対策!#663

体の「冷え」から、様々な病が

全国的に冬本番を迎える現在、気温も急激に下がってきており、冬着に着替えた方も多いと思います。

冬に気を付けたいことは、この前取り上げたウイルスなど様々ありますが、もう一つ大切なのが「冷え」の対策です。

いわゆる「冷え性」とは、一言でまとめると、血液の流れが悪くなっている状態です。

血液の巡りが滞るということは、特に末端の血液が冷えることになり、例えば手指の動きが鈍くなるといった症状になって現れます。

さらには体が冷えることで、免疫力や生殖機能にまで影響を与えることがあります。

今回はこの「冷え」について、今一度まとめて行きたいと思います。

冷えの種類

冷えの原因は主に血液の流れが悪くなることで起きますが、過度なストレスでも冷えを感じることがあり、冷えがうつの前兆となって現れるケースも存在します。

そして、冷えには大きく分けて4つのタイプに分けられ、手足の末端だけが冷える四肢末端型、下半身だけが冷える下半身型、内臓が冷える内臓型、四肢も内臓も冷える全身型の4つです。

四肢末端型は文字通り、手や足先が冷えるタイプで、10代から20代のやせ型の女性に多く、手足が冷えて寒くて眠れないといった症状が起こることもあります。

次の下半身型はいわゆる「冷えのぼせ」をするタイプで、30代から中高年の男女に多く、頭や顔は火照りやすく、冷房も平気ですが、下半身は冷えており、便秘がちな方が多いという特徴があります。

内蔵型は文字通り、手足は冷えずに体の内臓だけが冷えるタイプで、自分で体が冷えている自覚が無いタイプになります。

30代から中高年の女性に多く、汗をかきやすくてぽっちゃり型の体型の方に多く、冷えていると感じないもののお腹を触ると冷たいのが特徴です。

併せて平熱が低めなことが多く、慢性的に下痢や便秘を繰り返しやすく、さらに免疫力も下がっていることが多いため、感染症にもかかりやすいタイプになります。

最後の全身型は、年代問わず、そして季節を問わずに常に冷えを感じているタイプです。全身型はもう少し種類がありますが、前者3つのいずれでもなく、全体的に冷えがある場合は全新型となります。

運動不足を解消することが大切

冷えは、前項のいずれのタイプでも共通しているのが、運動不足です。

熱を生み出したり、血流を促す筋力が低下していることで冷えが起こるため、まずは運動をして筋肉を動かすことが、冷えを解消する大きな要素となります。

筋トレでなくとも、ストレッチや有酸素運動のようなもので充分ですが、大切なのは継続して行う事です。

そうすることで、自然と筋肉量が増えて来て、熱も生まれて血流も良くなります。

もう一つが、先ほど少し触れたように、ストレスの対策も冷えの対策につながります。

ストレスによって欠陥が縮まり、それで血流が悪くなって冷えている可能性があるため、もしストレスがある場合はそれへの対策も必要です。

しっかりと睡眠をとるとか、シャワーではなくお風呂に浸かる、ストレス解消の物事をいくつか作っておくことがおすすめです。

タンパク質、根菜類をきちんととる事

次に食事についてですが、内蔵型以外のタイプの冷えがある人は、タンパク質が足りていないことが多いです。

筋肉量が少ないというよりも、タンパク質の摂取量が少なくて筋肉が非常にできにくい、という事があるため、やはりお肉やお魚、豆類といったものから意識してタンパク質をとっていってください。

その次に、体を温める効果のある、根菜類をとっていきましょう。

しょうがや大根、人参、ごぼうと言ったものは体を温める働きがあります。

逆にトマトやキュウリと言った夏野菜は、どちらかと言うと体を冷やしやすい野菜になりますので、食べ過ぎに注意してください。

逆に内臓型の冷えの方は、こうしたものを食べることも大切ですが、食べ過ぎない事を意識してください。

ご飯はバランスよく食べて、温かいお茶やお湯をとって、体の中から温めるようにしてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属