男性向けのお薬「デイリータダラフィル」
先日、コメントにて、中年男性にデイリータダラフィルがおすすめされていますが、このことについて意見を、といただきました。
デイリータダラフィルというのは、男性用のお薬で、いわゆる勃起不全、EDに関するお薬です。
今回は主に男性の方に向けて、EDやデイリータダラフィルというお薬について、少しご紹介していきます。
EDとは
まず始めに、EDとは、性行為を行う上で十分な勃起が得られない、あるいは維持できない状態のことを指します。
年齢を重ねると誰しもが起こる、というものでは無く、あまり影響が無いこともありますが、逆に最近では30代や40代の比較的若い世代にも見られるようになっています。
例えばストレスや運動不足、食生活の乱れ、生活習慣病、睡眠不足も大きな要因で、喫煙なども影響します。
また、うつ病や不安症など、精神的な問題や、何らかのお薬の副作用でEDになるということもあります。
EDは加齢によるもの、ということで、積極的な治療を諦める方も多いですが、病の一つですので、生活習慣の改善や専用のお薬で、治療をしていくことは可能です。
EDの問題は、男性にとって自己肯定感やパートナーとの関係に大きな影響を与えるという部分にあります。
心理的な負担になることも多いため、加齢だからと片づけずに、治療をしてみるのも一つの手です。
最近では、一昔前よりも治療のハードルは下がっており、オンライン診療で治療薬を処方してもらうということも可能です。
処方されるEDの治療薬
お医者さんから処方される、代表的なED治療薬は3つあり、シルデナフィル、バルデナフィル、シアリスの3種類です。
厳密に言うと、バルデナフィルは先発医薬品のレビトラというものがあり、それが終売となり、レビトラのジェネリック医薬品となります。そして最後のシアリスというお薬の主成分が、今回コメントで頂いた、タダラフィルという成分になります。
これらの薬はいずれも、血管を拡張することで血流を促進し、勃起を助けることで、勃起不全を解消していく、という仕組みですが、それぞれ特徴があります。
まずシルデナフィルは、いわゆるバイアグラと呼ばれているもので、効果の発現が早く、およそ30分ほどで作用しますが、持続時間は4時間前後と短めになっているのと、食事の影響を大きく受けるため、空腹時の服用が推奨されます。
次にバルデナフィルは、シルデナフィルよりも効果が強く、食事の影響も受けにくいという利点があり、効果も約8時間持続します。
シアリスは効果が現れるまでに1、2時間ほどかかりますが、最大36時間という長時間の効果が特徴で、ウィークエンド・ピルと呼ばれることがありました。
いずれの薬も、顔のほてり、鼻づまり、頭痛、動悸といった副作用が見られることがありますが、これは血管拡張作用によって起こっているものですので、薬が効いている証拠とも言えます。
ただし言い換えれば、心臓病の治療で使われる、心臓の血管を開く硝酸剤などのお薬との併用は厳禁ですので、もし心臓のお薬を飲んでいる際は、必ずお医者さんに相談してください。
デイリータダラフィルというお薬
そして、今回コメントで頂いた、デイリータダラフィルというお薬についてですが、まず前項の従来のEDの治療薬は、性行為の直前の、必要なときに、その都度服用するというのが主な使い方でした。
しかし、デイリータダラフィルは、前項のシアリスの低用量版とも言えるもので、それを毎日服用する、という治療法になります。
1日1回、2.5mgから5mgのタダラフィルを、毎日決まった時間に服用することで、自然に勃起しやすい体質に変えて、タイミングを気にせずに自然な流れで性行為に臨めるという大きなメリットがあります。
行為の直前の飲み忘れや、バイアグラであれば食事のタイミングが悪かった、というようなことがありますが、そうしたストレスが無くなくなるのが、この治療法の最大のメリットになります。
さらに、タダラフィルは日本では前立腺肥大症の治療薬として承認されており、前立腺の症状を抱えている方にとっては、一石二鳥となる可能性もあります。
副作用の発生も少なく、効き方も当然従来のよりもマイルドですので、継続的に服用しやすいのも利点です。
逆に言えば、飲み始めたからといって、すぐに効果が出るものではなく、毎日飲む必要があるため、費用は従来のものよりもかかります。一度効果が出て、安定するためには1週間ほどはかかります。
自身のライフスタイルや性行為の頻度、前立腺の症状の有無なども考慮して選んでいくのが確実です。例えば自然な形で、EDを徐々に治療していきたいというような場合には、デイリータダラフィルはとても便利です。
一方で、体力面なども考慮して、必要な時だけお薬を服用するという従来の方法が合っているケースもありますので、気になる場合はまずはお医者さんに相談してみて、自分に合った治療を見つけていくのが良いかと思います。