寒い時こそ冷え性対策を
北海道や北日本では毎週のように強風、暴風雪が訪れ、東京でも積雪が記録されるなど、年初から「寒波」の影響が激しい日本ですが、特に「冷え性」の方は非常に苦しい日々が続いていると思います。
実は自分も冷え性で、普段から手指が冷えやすい体質で、日ごろから対策をしています。
この、冷え性という症状は、実は万病のもとと言えるほど厄介なものですので、出来るだけ意識して対処していってください。
冷え性については、少し前になりますが274回の配信でも詳しく触れておりますので、そちらも併せてご覧いただければ幸いです。
血液が末端まで行き渡らない
冷え性とは、ご存知の方も多いと思いますが、血液の流れが悪くなっている証のことです。
体の末端となる、手や足の指先にまで、血液が上手く行きわたらずに酸素や栄養が滞り、また逆に老廃物が流れて行かずにとどまってしまうのです。
家で例えたら、食べ物や飲み物がうまくとれないのに、トイレは流れていかないような感覚です。
これが体に与える影響は様々あり、例えば免疫力が下がりやすくなることが挙げられますが、男女問わず冷えによって影響が出る要素の一つが「不妊」です。
冷えによって、子供を作る働きが衰えやすくなり、不妊になりやすくなるとされています。
冷え性の4つのタイプ
冷え性は大きく分けて4種類あります。
手足だけが冷たい四肢末端型、頭は上半身はほてりやすく、下半身だけが冷たい冷えのぼせ型、内臓だけが冷える内臓型、そして年中、内臓も手足も冷えている全身型の4つです。
まず四肢末端型は、20代ぐらいまでの、やせ型の女性に多く、足が特に冷えて眠れないというような症状が多いです。お風呂よりもシャワーで済ませがちで、末端が冷たいため冷房が苦手な方が多いです。
次の冷えのぼせ型は30代以降の中高年の男女に多く、顔や頭はほてりやすく熱があるのに下半身が冷えるという状態です。
次の内臓型は、文字通り内臓が冷えるもので、体感では冷えを感じないというのが特徴で、30代以降の女性で汗をかきやすいぽっちゃり型の人に多い傾向にあります。
これは、手足では冷えを感じていないもののお腹だけが若干冷たく、平熱が35度台と平均よりも低いと、内蔵型の冷え性になります。
胃腸が冷えているため下痢や便秘になりやすく、さらに平熱が低いことから免疫力が下がりがちでかなり厄介なタイプとなります。
傾向としては冷たい飲み物や冷房が好きで頻繁に使う方に多いとされています。
ちなみに冷え性の方は、男性よりも女性の方が圧倒的に多いとされていますが、それは平熱が男性よりもおよそ0.3から0.5℃ほど低いためです。
体の熱を生み出すのは体の筋肉ですが、その筋肉の量が男性よりも少ないため、熱が生まれにくく冷え性になりやすいとされています。
冷え性対策は「3つの首」を温める
冷え性への対策についてですが、まずいずれのタイプも共通して注意するべきポイントが、運動不足とストレスです。
筋肉の量が少ないということは、熱を生み出す源が少ない事につながるため、体の冷えの大きな原因となります。
そしてストレスですが、実はストレスがかかると血管が収縮してしまい、血液の流れが悪くなって冷えの原因になります。
そのため、ストレスへの対策が冷え性の解消に役立ちます。
次に服装など暖をとる対策ですが、一番重要なのが「3つの首」です。
前項の内蔵型の人以外の人は、とにかく体を冷やさないように、体温を下げないように温めることが大切です。
この時、首、手首、足首の3つを特に温めてください。
首はマフラーやネックウォーマーを使うとか、上着を上まで閉めるのももちろん有効です。
手首は手袋を使うとか手首まできちんと閉まる上着を着る、足首は靴下をはく、ブーツをはくと言ったことをしてください。
3つの首はいずれも筋肉が付きにくく、皮膚が薄いため外の気温に左右されやすい場所です。
この部位が冷えると、血液が冷やされ、冷たい血液が体内を通ることになるため、より体温が奪われていくのです。
内蔵型の人は、この3つの首はそれほど意識して温めなくても大丈夫ですが、内臓が冷えているため温かい食べ物を食べるとか、肌着を使ってお腹を温めるようにしてください。
汗をよくかくという場合は通気性の良い服を活用しながら、冷え過ぎないように注意してください。