ガス爆発にご注意?馬鹿に出来ないガス腹の話#453

Voicy更新しましたっ!

今回は先日頂いたコメントから、おなかのガス溜まりに関するお話

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おなかにガスが溜まる「ガス腹」

前回、「腸内ガスがひどくて腹痛が起きやすい」というコメントをいただきました。

おなかにガスが溜まって、張ったような感じになるとか、場合によっては痛みが出ることもある、「ガス腹」について、少し触れていきたいと思います。

おなかのガスは「飲み込んだ空気」

腸内にたまるガスは、実は口から飲み込んだ空気が主な原因となっています。

通常、空気は肺に取り入れて、肺から出ますが、食事や会話などで少なからず、胃腸まで空気が入って行き、それがガスとなって腸内にたまります。

そしてもう一つ、腸内にいる様々な細菌が活動するときにもガスは出て、これらを量にすると、正常な人でもおよそ200mlほどのガスが常に入っているとされています。

このガスが出ていくということは、いわゆる「おなら」のことですので、以前の310回でも触れていますのでそちらも合わせて参考にしてみてください。

そして、腸内にガスがあることは正常ですが、問題は新たに入る量と、出ていく量のバランスがとれなくなる、という事です。

例えばどんどん新しいのが生まれてしまうとか、逆に全く出て行かず古いのがどんどん溜まってしまうことがしばしば起きます。

すると、おなかが張ったような感じで気持ちが悪い、重たく感じるとか、場合によってはおなかが痛くなる、といった症状で現れてきます。

ガスがかなり溜まると背中にまで痛みが出ることもあります。

このガスの出入りのバランスが取れなくなるのは、やはり、食事が非常に大きな原因となります。

食事の内容・仕方に注意

以前のおならの回にも少し重なりますが、前述したように腸内のガスは口から入る空気が大きな割合を占めるため、食事の内容と仕方を気を付けることで必然的に改善していきます。

簡単に言えば「早食いせずに、ゆっくり食べるようにする」ことがまず一つですが、例えばペットボトルから直接飲み物を飲むと、空気を飲み込みやすいので、一旦コップに注いで、それから飲むようにするのも、一つの対策になります。

また飲み物では、炭酸も当然ながらガスとして溜まりやすいので、注意が必要です。

そして食事の内容、食材ですが、体質によって特定の食物繊維、乳酸菌をとるとガスを多く出してしまう、ということがあります。

なので、何を食べたときにおなかが張るか、ガス腹になって痛みが出るかを、ある程度覚えておいて、自分に合う合わないを知っておくのも一つの対策です。

運動ももちろん大切

そして、胃腸のトラブルでしばしば言われるのが、運動です。

ウォーキング、ジョギングといった下半身の運動をすると、胃腸に刺激が行ってガスが排出されやすくなるので、とてもおすすめです。どちらかというと、軽く走るジョギングの方が、跳ねる感じになっていい刺激になります。

また、最近では「ガス出しヨガ」という、ガスを出しやすくするための体勢、ヨガもあるので、単に走るような運動が苦手という方は、是非そちらも調べてみてください。

もし、軽めのガス腹で、出来れば解消したいという感じの方であれば、少しうつ伏せに寝てみるだけでも、胃腸に刺激になるので、ガスが出ていくことがあります。

市販の整腸剤も有効

最後にお薬についてですが、胃腸のトラブルとしてはとてもメジャーですので、市販の様々なお薬で充分対処できます。

少し前にvoicyで取り上げたビオフェルミンはもちろん、CMでも一時期放送されていたガスピタンという、腸内のガスのためのお薬もあります。

もし万が一、およそ2週間ほど、お薬や食生活の改善、運動などをしても変わらない場合は、消化器科のお医者さんに相談に行ってください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属