低血圧からくるだるさはどうすればよい?#256

Voicy更新しましたっ!

今回は、血圧シリーズ3回目で低血圧の話。

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低血圧とは

今回は、前回の高血圧の逆の「低血圧」についてです。

前回、低血圧は上が100、下が60ほどとご紹介しましたが、これはWHO(世界保健機関)でも定められている数字です。

低血圧は特に女性の方が悩まされやすい症状です。朝が弱い、起きて活動できるまで時間がかかるという方は、低血圧の可能性があります。

低血圧の方が長生きしやすい

前回も少し触れましたが、高血圧と比べると低血圧の方の方が長生きする、と言われています。

これは臓器に対して、上が80下が50程で、WHOの基準よりも低くても何も問題なく生活できている、という方もよくいます。

つまり、もし低血圧であっても、健康に生活できていれば、何もしなくて大丈夫です。それはそういう体質ということで、低血圧によって悪影響が起こるということは考えにくいです。

高血圧から一気に下がると、低血圧による悪影響が

低血圧にはいくつか種類がありますが、例えば高血圧の方で血圧の薬などを使って急に血圧が下がった場合は、体のだるさや記憶力が落ちると言ったことが起きます。

これは例えば170ぐらいの方が、110ぐらいまで一気に下げた、というような場合です。数字的には健康に戻っているためベストなのですが、体調はあまり良くない、ことがあります。

こうしたことも低血圧の一つ、と言えます。

本態性低血圧・起立性低血圧・二次性低血圧の3種類が

低血圧の種類は3種類があり、原因がはっきりとは分からない二次性低血圧の3つが挙げられます。

ただ、高齢者に特に多いもので食事性低血圧というものもあります。

低血圧の治療、改善は、高血圧と同じように生活習慣の改善が基本になります。

生活習慣を「前倒し」してみる

低血圧でもやはり、自律神経を整えることが、改善につながります。

副交感神経が優位なため、体がリラックス状態になってしまい、血圧が上がりにくいということです。

副交感神経ではなく、交感神経が優位になると、血管は引き締まる上、心臓の動きも活発になるので、その分血圧が上がります。なので交感神経が優位になるようにしてください。

おすすめなのが生活習慣を少し、前倒しにすることです。

前倒しというのはつまり、1時間か2時間ぐらい早起きする、ということです。

夜更かしをできるだけ辞めて、朝早く起きて活動を始めて、早めに家を出て活動をして、早めに寝ることをしてみてください。

もう一点、朝起きて朝一に冷たい水をコップ1杯で良いので飲んでみてください。冷たさの刺激で目が覚めますが、この刺激で交感神経を目覚めさせるので、とってもおすすめです。

食事は塩分、水分をとる

食事の見直しも高血圧と同じように必要ですが、これは高血圧とは逆で塩分と水分がきちんと足りているか、を注意してみてください。水分と塩分があると、体の中の水分量が確保でき、その結果として血圧が上がります。

高血圧の方や糖尿病の方は「ラーメンのスープは飲まない」とか、ラーメンそのものを食べないように、ということがありますが、低血圧はその逆でラーメンのスープを多めに飲むなどをして、塩分をしっかりと補給してください。

起立性低血圧の方は、ふくらはぎを意識する

また、起立性低血圧という立った時にめまいや立ちくらみがする、寝起きが一番つらいという方は、ふくらはぎを意識して、ゆっくりと動くことを心掛けてみてください。

ふくらはぎは足の重要な筋肉で、下半身の血液を心臓、上半身へ送り返すのに役立ちます。

ふくらはぎの筋肉がついていれば、下半身と上半身の血の巡りが良いですが、逆にふくらはぎの筋肉が少ないと、血の巡りが悪くなるので、まさに第二の心臓と言われているほど重要な意味があります。

また、動作をゆっくりとするのもポイントです。低血圧は血液を送る働きが弱いということなので、急激な動作は非常に苦手と言えます。

激しく動くと血圧がより低下する原因になるので、ゆっくりとした動きから徐々に血液を巡らせる、という風にしてください。

低血圧の薬は使いづらい

最後に、低血圧用の薬もあります。例えば、昇圧剤と言う、血管を若干縮めて血圧をあげるというものが存在しますが、これはかなり使いにくい特徴があります。

なぜかというと朝だけ血圧が低くて、日中は低くない、むしろ高いということがよくあるためです。

このことを考えると、どうしてもシビアなものになる上、どう頑張っても使えないということもあります。

また、サプリメントというより漢方に近い「血管などではなく、自律神経に作用するため、おすすめです。

以上、3回にわたって血圧についてのお話でした。自分の血圧について気になるという方は、是非普段から測ってみて、お医者さんや薬剤師に相談してみてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

相談されたい薬剤師
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属