インフルエンザ予防にマスクは無効?#189

Voicy更新しましたっ!

今回は、インフルエンザ予防にマスクは無効なのかどうか?

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インフルエンザ予防には、マスクは効かない

実は、インフルエンザの予防には、マスクはあまり適しません。

これは実際に厚労省も推奨していることです。

インフルエンザにおいてのマスクは「感染拡大を防ぐ」ことに役立ちます。

厚労省が定める「インフルエンザQ&A」では、インフルエンザ流行時の対策として

・咳(せき)エチケットの励行

・外出後の手洗い等

・適度な湿度の保持

・十分な休養とバランスのとれた栄養

・人混みや繁華街への外出を控える

としています。

つまり、せきによる飛沫を外の物、人に付着させないため=エチケットとしてのマスクが、一番有効な使い方ということです。

欧米ではマスクの習慣がそれほどないこともあり、厚労省と同じように、マスクに関する記述はありません。

しかし、感染拡大予防の一環として、イギリスでは「せきやくしゃみをするときはティッシュを使う」、アメリカでは「せきやくしゃみをするときは、鼻と口をティッシュで覆い、使用後は捨てる」という方法が推奨されています。

 

マスクをする意味とは

それではマスクをする意味がないのでは」と思われそうですが、そんなことはありません。

アメリカのインフルエンザ予防活動の一つに、「手で自分の目や鼻や口に触れない」というものがあります。

不必要に目、鼻、口と言った部分に触れてしまうと、手に付着したウイルスが体内へと入ってしまいます。

マスクをすることで、不意に顔を触ってしまっても、体内へ入らないようにある程度は防げるということです。

こうしたことなどがあるため、外出をするときにマスクをするのは、一概には無意味とは言えません。

 

マスクをきちんと付けることが大切

最後に、マスクをつける上で最も大切なことが「マスクの付け方」です。

・鼻をしっかり隠す

・あごの下まで覆う

・鼻あての針金をきちんと鼻にフィットさせる

この3点を守りましょう。

最後の鼻あてですが、針金部分を一旦外側に折り返して、それから鼻に押し当ててみると、フィットしやすくなります。またメガネの曇り予防にもなるため、試してみてください。

 

マスクを予防のためだけにつける意味は、それほどありませんが、感染拡大を防ぐため、そしてせきのエチケットのためにはマスクはとても効果的です。

是非、家に常備しておいて、気になる時にはマスクをして出かけてみましょう。

 

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属