甘いのに賢い!かぼちゃの力でこの秋綺麗と元気を底上げ!#929

今こそ食べたい南瓜(かぼちゃ)

先日、奥さんが知り合いの農家さんから栗かぼちゃという種類のかぼちゃを頂き、家族で食べています。

まさに栗のような味で、本当においしく、毎日たくさん食べています。

秋の味覚というと様々ありますが、実はかぼちゃもそろそろ旬を迎える野菜で、今こそ食べておきたい野菜になります。

今回はかぼちゃについて、深くご紹介していきます。

栄養豊富な美容と健康の味方「ベータカロテン」

かぼちゃは緑色のとても硬い皮と、甘みのあるオレンジ色の果肉が特徴で、味の甘さから糖質が多そうに思われがちですが、食物繊維が豊富なため血糖値を上げにくい野菜でもあります。

旬は10月頃からで、保存性にも優れ、冬に不足しがちな栄養を補える食材として昔から重宝されてきました。

例えば1日の野菜摂取目標量350gのうち、緑黄色野菜は約120gとされていますが、実はこれはかぼちゃ100gでほぼ1食分の緑黄色野菜に相当します。

そして、かぼちゃの代表的な栄養素となるのが、ベータカロテンです。

ベータカロテンとは、摂取すると体内で必要な量だけビタミンAに変換され、使用されるというもので非常に便利な栄養素です。

ビタミンAは皮膚や粘膜を健康に保つ効果があり、秋特有の乾燥対策に効果的です。また、免疫力を高めて風邪をひきにくくする働きもあるため、これからの寒い季節にとても役立つな栄養素です。

そしてもう一つ、ビタミンEも豊富なのが特徴で、ビタミンEは血行を促進して、体の巡りを良くする働きがあり、冷えや肩こりの改善が期待できるほか、抗酸化作用によるアンチエイジング効果もあります。

ちなみにビタミンCも多いですが、かぼちゃは加熱して食べることが多いため、調理の過程で一部が失われてしまいます。

とはいえ、かぼちゃは美容の野菜とも呼ばれるほど、お肌や免疫に良い働きがあります。

カリウムと食物繊維も豊富

さらに、ビタミン類以外ではカリウムと食物繊維も豊富です。

カリウムは体内の余分な塩分を排出して、むくみの解消や血圧の安定に役立ちますが、腎臓の機能が低下している方はカリウムを取りすぎると体に負担をかける場合があるため、食べる際には一度しっかりと茹でて、含まれるカリウム量を少し減らして食べると安全です。

食物繊維は言うまでもなく、腸内環境を整えて便秘予防に効果的で、糖質はあるものの食物繊維が血糖値の上昇を緩やかにするため、糖尿病の治療中であっても適量であれば安心して食べることができます。

かぼちゃは非常に腹持ちが良いため、ダイエット中の補助食としてもおすすめです。

ただし、食べ過ぎると体内のカロテンが増え、皮膚が黄色くなる柑皮症(かんぴしょう)が起きることもありますので、量で言うと1日100g程度を目安にするのがベストです。

栄養を逃さずおいしく食べるために

最後にかぼちゃの効果的な食べ方ですが、かぼちゃの栄養を効率よく吸収するポイントが、油です。

ベータカロテンやビタミンEは脂溶性ビタミンになるため、油と一緒に調理すると吸収率が高まるという特徴があります。

サラダ油を使った炒め物はもちろんですが、オリーブオイルを使ったり、茹でてサラダにする場合にはオイルが含まれたドレッシングを使うのもおすすめです。

また、かぼちゃは皮やワタ、種にも栄養が多いため、できるだけ皮ごと調理するのが理想です。

茹でるだけではなく、そのまま電子レンジで蒸して加熱すると、より栄養を逃さずに調理できます。

電子レンジでは600Wで2分ほど加熱するととても柔らかくなり、例えばツナマヨで和えると魚の油やタンパク質も同時に摂れて非常におすすめです。

また、かぼちゃの代表的な料理とも言えるポタージュスープは汁ごと栄養を取れる理想的なメニューになります。

さらに種は、乾燥させてローストをすると、パリパリと食べられるおやつになります。

余すところなく、栄養を摂取できますので、是非今の季節に食べていただければと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

相談されたい薬剤師
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属