コロナではない発熱の患者さんが増加
最近、コロナの感染者が全国的に増加しているというニュースがありますが、実は意外と多いのがコロナ以外での発熱で来られる患者さんです。
コロナの感染者は実際に数字で見ても増えており、期間で言うと8週間ほど連続で、右肩上がりに増えている現状があります。
依然として横ばいにならずに増えているため、8月半ばぐらいまでは上がり続ける可能性が充分ある現状です。
ただ、重症化のリスクはかなり低いようで、医療資源がひっ迫するまでにはならない可能性が高いと思います。
今回取り上げるのは、意外と多いコロナ以外での発熱についてです。特に、今流行している夏風邪は、いずれも熱が出る症状があるため、お子さんもその親御さんも、年齢問わず感染する方が増えています。
今回はこの発熱という症状について今一度まとめて行きます。
夏風邪については、少し前の718回でも触れておりますので、そちらも併せてご覧頂ければ幸いです。
まずは水分補給を
まず初めに、発熱は実は熱中症でも起こりえることです。
熱っぽい、熱があるかもと思って実際に体温を測ってみて、38℃ぐらいだったため病院に行ってコロナなどの検査をしても陰性で、原因が分からないというときに、色々話を聞いてみると熱中症の可能性が高い、というケースはよくあります。
ですので、発熱だけで風邪やコロナなどの病気と判断するのは難しいです。
熱っぽいと思うとき、一番最初に必要なのは水分補給です。これは、体内に水分が無いと熱が下げられないためです。
初期段階で体力もあり、水分が受け付けられる状態であれば大丈夫ですが、難しい場合はOS-1のような経口補水液を使ったり、もし暑さや熱で水分も取れないほどであれば、病院を受診して点滴で水分補給をしてください。
熱中症の場合は、熱がどんどん体内に高まっていく状態ですので、早めに対処しなければ命の危険もあります。
さらに、今は全国的に暑さがピークを迎えており、病院に行ったとしても診て処置してもらえるまで時間がかかることも多いため、混んでいないか電話などで確認してから行くのがベストです。
発熱の原因を考える
水分を取って落ち着いたところで、もし体力的に大丈夫そうであれば、次は発熱の原因を考えてみてください。
風邪やコロナなのか、熱中症なのか、別の病や感染症によるものなのかを考えて、原因を探っていきます。
例えば周囲にコロナに感染した方や、夏風邪に感染した方がいる場合はその可能性が高く、また熱中症の初期症状と思われるときは、親指の爪を押してみて、白くなってからピンク色に戻るのが早ければ大丈夫ですが、ずっと押しているように白い状態が長い場合は、熱中症の初期の可能性があります。
熱が下がって症状が無ければ問題ない
もし、水分を取って安静にして、熱が下がって他の症状が無さそうであれば、特に問題はありません。
たとえ熱中症ではなく何らかの感染症であっても、自身の免疫力によってウイルスをやっつけたということで、治ったと思って差し支えありません。
ですので軽い症状で安静にできるのであれば、病院に行かずに水分を取って休むだけで大丈夫な場合もあります。
もし軽い咳や喉の痛みといった症状があれば、市販の風邪薬を使うのももちろんおすすめです。
ただし、前述のように水分も受け付けないほど体力が落ちているような場合や、意識がもうろうとしている時は救急車を呼ぶこともも検討して、すぐに対処してください。