飲み会の味方になる市販薬は?#376

Voicy更新しましたっ!

今回はこれまでのシリーズに続いてこれから気をつけたい「飲み会」で便利な市販薬のお話

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飲み過ぎ・二日酔いに効く「医薬品」

これから年末年始に入り、忘年会新年会でお酒を飲む機会が一番増えると思います。

今回は市販薬シリーズでも、そういった飲みすぎや二日酔いに効くものを中心にお話していきます。

以前お送りした、お酒の回や肝臓の回にも繋がる部分もありますが、今回はサプリメントではなく、医薬品をメインに取り上げますので、是非参考にしてみてください。

飲み会の前に飲んでおくといいお薬

まずは予防として、お酒を飲む前に飲んでおくとおすすめなものですが、有名なハイチオールCと言うお薬があります。

シミそばかす用のお薬として有名で、CMもたくさんやっていると思いますが、実はこのお薬はアセトアルデヒドを分解する作用があります。

アセトアルデヒドは二日酔いの原因となる物質で、このお薬を飲んでおくことで大きく分解できますので、二日酔い予防に非常に効果的です。

事実、ハイチオールCの効能をよく読むと、二日酔いと明記されていますので、一つの使い方として充分効果があります。

もう一つ、ドリンクタイプのものでは、有名な「ヘパリーゼドリンク」がありますが、これの医薬品で上位版とも言える「レバウルソドリンク」というものがあります。

ウルソデオキシコール酸という、医療用医薬品が入っているのが大きな特徴で、高い効果がありおすすめです。

また、かなりの量を飲むことが分かっているとか、体質的にお酒を飲んだら頭痛が出る、体調を崩すということが分かっていれば、漢方薬も便利です。

具体的には「五苓散(ごれいさん)」というもので、これは体の中の水分を調節する作用があります。

アルピタン」というものがありますが、この五苓散をベースにしたお薬ですので、飲みやすく、とてもおすすめです。

「酢酸菌」のサプリメントも

市販薬ではないものだと有名なソルマックの5とか、ウコンのドリンクも便利で、最近だと酢酸菌のサプリメントというのが、二日酔い予防に便利として注目です。

これは酢酸菌がアルコールを分解して、酢酸、普通のお酢に変えるというものです。

さらに、作用するのが胃の中なため、飲んだそばからすぐに酢になり、肝臓の働きを大幅に助けてくれます。

最近注目のサプリメントですので、こちらも検討してみてください。

飲んだ後のお薬

そして、予防ではなく、お酒を飲んだ後の気持ち悪さや吐き気を解消するお薬ですが、これは漢方薬が主な選択になります。

まず飲んだ後気持ち悪さがあるとか、食欲がない、喉を通らない時は「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」があります。

アルコールの解毒を助ける漢方ですので、予防としても使えます。

それよりもさらに進んで、下痢が出るとか、完全に二日酔いで朝がつらいときは「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」と言う漢方が効果的です。

これは予防として飲んでも意味がない漢方薬で、調子が悪くなって完全にやってしまったという時に使ってください。

なのでそこで同時に、分解を助けるために別のものを飲むのも手です。

例えばハイウルソ顆粒は、前述のウルソデオキシコール酸がたくさん入った顆粒で、併せて飲むとより回復できます。

あと他には、こちらも有名なソルマックシリーズもあります。

調子悪い時に便利なもので、いくつか種類がありますがソルマックEX2は前述したいくつかの生薬が入ったドリンクですが、これは医薬品でドラッグストアや薬局でしか買えないので注意してください。

コンビニでも売ってるものだと、ソルマックゴールド胃腸液があり、軽い二日酔いでしたらこちらで充分対処できます。

二日酔いにならないようにお酒を飲むこと

最後に、Voicyでも今まで何度か、アルコールや肝臓の回で触れていますが、やはり「二日酔いにならないように飲む」という事を心掛けてください。

一通りおさらいしておくと、まず第一におなかが空いている時にいきなりお酒を飲むことは控えてください。

おなかが空いている時はお酒の吸収が早く、肝臓を一気に使うことになります。

酔いが回るのも早く、お酒がダイレクトに胃に入るため胃も荒れてしまい、ダメージとなって変な気持ち悪さや吐き気の原因になります。

なので必ず何かを食べて、食事をしてからお酒を楽しむ、という風にしてください。

次にチェイサーでお水を飲むことも忘れないでください。

肝臓がアルコールを分解するためには、体の水分を大量に消費します。お酒は液体ですが、水分量は少ないため、どんどん水分不足になって行きます。

これと同時に、肝臓の栄養になるものをとってください。

例えばタンパク質、アミノ酸が必要で、おつまみとして枝豆やお肉類をとるのはおすすめです。

お肉類だと脂分も多いので、あえてプロテインのような質の良いタンパク質を大量にとるのも手です。

最近ではドリンクタイプのものとか、軽いプロテインバーもあるので、活用してみてください。

そしてもう一つ、水分補給に関連して、お酒を飲むとおなかを壊しやすい体質の方は、スポーツドリンクでミネラル分を補給してみてください。

特に帰って来て、寝る前とかに少し飲んでおくと、夜中や次の日に困らないはずです。

もし帰って来て、かなり飲んでしまった、これから大変そうという時は、OS-1などの経口補水液を使うのも効果的です。

経口補水液が飲めるほど、ひどい飲み過ぎの場合はそうそうありませんが、万が一に備えてあると、便利かと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属