Voicy更新しましたっ!
今回はいただいたコメントから、これまでのシリーズにも関連する「塗り薬の使い分け」のお話
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「塗り薬」という種類
今回はこれまでのシリーズにも関連して「塗り薬」のお話です。
また、塗り薬についてコメントも頂きました。
「理屈と膏薬(軟膏)はどこにでもつく」という言葉もあり、体のあちこちに直接お薬を塗れる、とされていますが、やはり色々な種類があります。
今回はこの市販の塗り薬について、種類や使い分けについて詳しくご紹介していきます。
痛み止めと傷薬の塗り薬
まず種類ですが、代表的なのを最初に上げると、かゆみ止め、痛み止め、傷薬としての塗り薬があります。
保湿剤としての塗り薬は、いわゆるかゆみ止めのことで、詳しくは後述しますが例えば水虫の薬や、虫刺され、化膿止めと言った湿疹に便利なお薬のことです。
痛み止めは肩こりや怪我に使う、傷を治すための塗り薬で、同じく化膿止めでも抗菌薬が入っていて傷を治す作用があるものもあります。
水虫向けの塗り薬は、以前233回で詳しく触れておりますので、今回は割愛します。
例えば最近では医療用でピアソンHPというものがあります。
ピアソンHPにはクリームとローションタイプのものがあり、これに限らずですがクリームの方が保湿力が高い分、べたつきがあります。
ローションはさっぱりとしてすぐ乾きますが、その分保湿力はクリームより低くなりますので、上手く使い分けて行ってください。
痔の薬・ヘルペスの塗り薬
もう一つ、塗り薬で特に効果的で種類も豊富なのが、痔とヘルペスのお薬です。
痔と言えば座薬もありますが、痔を外から治す、というCMがあるように、軟膏もたくさんあり、いわゆる「注入軟膏」があります。
注入軟膏は文字通り、肛門内に注入できる軟膏で、外側に出来た痔に塗るのにも使えて、中に出来た痔にも市販のお薬で対応できるという、非常に便利なものです。
ただし1回使い切りで、お薬の先端が汚れてしまうので、小分けにして使うことが出来ないというデメリットがあります。
最後のヘルペスのお薬ですが、ヘルペスとは風邪などで免疫力が落ちたときに、唇に出来るものを口唇ヘルペスと言います。
ヘルペス用のお薬もいくつか市販されていますが、ポイントがヘルペス以外には効かないという点です。
なので一度、唇に出来ているのがヘルペスなのかどうかを皮膚科さんで確認して、自分が出来るタイプを見て、それに合ったお薬を購入したら、以降は同じお薬で治療できますので、おすすめです。
かゆみ止め・湿疹の薬の使い分け
かゆみ止め、湿疹のお薬の使い分けについてですが、このうちで大きく分けると、かゆみ止めの成分が入ったものと、ステロイド外用剤が入ったものの2種類があります。
薬剤師的には、後者のステロイド外用剤が入ったものがベストです。
かゆみ、湿疹は一つのアレルギー反応による炎症ですので、ステロイドで直接、根本から治せますので、非常におすすめです。
ただ市販のステロイド外用剤は、強さが3段階に分かれていて、市販で最も強いものが「フルコートF」と言い、ひどいかぶれなどに使えますが、顔の皮膚には不向きで、赤ちゃんにも向きません。
顔に使う場合や、赤ちゃんのちょっと強い炎症が起きている時は、リビメックスコーワがおすすめです。
これはフルコートFより一つ弱いもので、さらにその下に新サニアゾルDと言うお薬もあり、こちらは赤ちゃんにも使いやすい薬になっています。
もし万が一、かいてしまって傷になってるとか、かさぶたのようになってる時は、ステロイドと同時に化膿止めや抗菌薬が入っているベトネベートN軟膏ASが便利ですが、これは強い方のステロイドが入っているため、顔や赤ちゃんのお肌には適しません。
その時は、度々登場しているドルマイコーチ軟膏がやはり便利です。
赤ちゃんから大人まで幅広い方に問題なく使用できますので、家に一つ置いておくのもおすすめです。
軟膏・クリーム・ローションの使い分け
前項でも少し出ましたが、同じお薬でも軟膏、クリームとローションと3つも種類が出ていることがあります。
同じ名前のお薬なので、内容、成分、効能は同じで、効き目も全く同じですが、前述したように保湿力と保護力にある程度差が生まれます。
保湿力、保護力が強い順で言うと、軟膏、クリーム、ローションとなります。
使用感が良いのはその逆で、ローション、クリーム、軟膏の順になりますが、実は皮膚の刺激になるのはローションが一番強いです。
例えば少しピリピリするとか、かぶれることが多いのは、ローションやクリームタイプのお薬が多いですので、注意してください。
まとめると、早く治したいときや、冬場で乾燥しないようにするには軟膏が一番おすすめです。
使う場所から見てベタベタしたくないとか、夏場にさっと使って乾かしたい時はクリームかローションを使いましょう。