カフェインが無いコーヒー?
前回のコメントにて「デカフェ」についてのものをいただきました。
デカフェとは、decaffeinated(デカフェイネイテッド)の略で、カフェイン量が少ないコーヒーや食料品のことです。
最近ではスターバックスコーヒーなどでも、この「デカフェ」のコーヒー飲料を取り扱っており、近年注目を集めています。
今回は前回に続いて、カフェインについてお話していきたいと思います。
カフェインが入っている飲み物から、カフェインを90%以上取り除いたもの
まず、「デカフェ」の定義としては、カフェインが入っている飲み物からカフェインを90%以上取り除いたもの、そしてカフェインを後から人工的に配合している食料品では、カフェインを追加していない種類のもの、とされています。
そういったものを「デカフェ」として販売することを認めています。
コーヒーで言うと、通常は1杯あたり80ミリグラムのカフェインが含まれています。
これがデカフェのコーヒーであれば、1杯でおよそ2~15ミリグラムのカフェインに抑えられます。
デカフェは元々カフェインが入っているコーヒー豆に対して、カフェインの量を減らす、抜くという事をしますが、これは現在二通りのやり方が主流です。
一つはコーヒー豆を蒸してから、化学物質を使って豆の表面を10回ほど洗うことで、カフェインの量が少ない豆が出来るというやり方です。
もう一つは生のコーヒー豆を、コーヒー豆の出し殻でとった「コーヒーオイル」に浸して、そのまま高温で数時間置いておくことで、そのオイルの中に生の豆から出たコーヒーの成分が溶け出て、カフェインの量が少ない豆が出来上がる、という方法です。
カフェイン量は減っていますが、コーヒーの味は全く変わっていないため、意外にも飲みやすいという特徴があります。
ちなみに、「ノンカフェイン」という言葉があると思いますが、これはカフェインが元々入っていない物のことを指します。
例えばお茶でも麦茶やハーブティーなどが該当し、そういったものをノンカフェイン飲料と言います。
デカフェのコーヒーがん予防につながる?
前回のコメントで頂いたのが、「コーヒーは癌予防にも効果があると聞きましたがデカフェでも効果はありますか?」というものでした。
デカフェのコーヒーは、糖尿病や動脈硬化の予防、さらにはがんの予防にまで効果的、ということが言われていますが、実はこれは一理あることです。
それらはいわばコーヒーが持つ効果と言えます。
コーヒーのカフェイン以外の成分には、健康に役立つ成分がいくつも入っており、例えばコーヒーの独特の色や香り、苦みの元となっている、「クロロゲン酸」というポリフェノールの一種をはじめとして、コーヒーには様々な種類のポリフェノールが含まれています。
これは量で言うと、コーヒー1杯あたり280ミリグラムのポリフェノールが含まれていることとなり、赤ワイン1杯と同程度の量になります。
前述の方法では、カフェイン量だけが減るため、ポリフェノールの量は減らず、健康効果は充分得られます。
また、カフェインが少ない事で覚醒作用が大幅に抑えられ、夜飲んでもスムーズに寝ることができるのもメリットの一つとなります。
カフェインが入っていないことがデメリット
デカフェのコーヒーのデメリットは、前述の逆でカフェインが入っていないことが大きなデメリットと言えます。
例えば眠気覚ましとして、コーヒーからカフェインを摂っている方は、そういった効果がほぼ得られなくなります。
また、カフェインには集中力を高めるとか、記憶力を上げる効果があるため、勉強や仕事のお供にはデカフェのコーヒーは不向きです。
そしてやはり、通常のコーヒーに比べるとカフェインを抜く手間がかかっているため、通常のコーヒーよりもコストが高くなり、また取り扱いのお店がまだ少ないのもデメリットです。
お店で言うと、スターバックスコーヒーやタリーズはほとんどの店舗で扱っていますがドトールやエクセルシオールになると現在でもデカフェの製品は一部店舗に限定されています。
コーヒーが好きで、どうしてもコーヒーが飲みたいけどカフェインを抑えたい、という方にはデカフェのコーヒーは非常に便利です。
カフェインを抜く、摂取量を抑えることが目的であれば、ノンカフェインのハーブティーやルイボスティーと言った飲み物を試してみる方が簡単かと思います。