夏野菜・果物でアレルギー症状が出たら
そろそろ8月になるころですが、夏野菜や夏の果物がおいしい季節になりました。
自分は実は苦手で、桃以外はほとんど食べないですが、好きな人はとても好きでたくさん食べることもあると思います。
ただ、これらを食べたあとに、唇がピリピリするとか、口の中や舌がかゆい、喉がイガイガする、といった症状が出た方もいると思います。
これはいわゆるアレルギーの一つになります。
今回はこのアレルギーについて、少しまとめてみたいと思います。
花粉食物アレルギー症候群とは
今回取り上げるアレルギーが、花粉食物アレルギー症候群(PFAS:Pollen-Food Allergy Syndrome)というものです。
これは、花粉症のある人の一部にみられる食物アレルギーで、花粉に含まれるたんぱく質と、野菜や果物に含まれるたんぱく質の構造が似ていることで、体が勘違いしてしまい、花粉症のようなアレルギー反応が起こるというものです。
特に、イネ科の花粉、ブタクサ花粉といった、草の植物にアレルギーがある方では、スイカやメロン、トマトなどで症状が出ることが多く、シラカバ花粉のアレルギーがある方ではりんごや桃で起こることもあります。
発症時は、生の野菜や果物を食べた直後に、口の中だけに症状が現れ、食べるのをやめると自然に落ち着くケースがほとんどです。
異変を感じたら食べるのをやめる
ですので、もし口の中に違和感を覚えた場合は、すぐに食べるのを中止してください。
意外と、気のせいだと思ってしまったり、食べたいからもう少しだけなら大丈夫だろうと食べ続けたりすることがあるほか、自分で症状を確かめるために繰り返し試したりする方もいますが、異変を感じたらすぐに食べるのを中止してください。
同じ食品で同じ量でも、その日の体調などの状態によって症状の強さは変わるため、以前は口のかゆみだけだった人が、次に食べると全身のじんましんや腹痛など、より強い症状を起こすこともあります。
異変を感じたら無理に飲み込まずにすぐに食べるのをやめて、口を軽く水ですすいで、しばらく様子を見るのが基本です。
また、症状が落ち着いても万全を期すために30分程度は一人にならずに、体調の変化に注意するとより安心です。
何度も同じ食品で症状が出る、以前より症状が強くなっている、治まるまでの時間が長くなってきたという場合は、早めに耳鼻咽喉科やアレルギー科を受診してください。もしお子さんで起こった場合は小児科を受診します。
受診時には、何をどれくらい食べたか、何分後にどのような症状が出たかを伝えると診断の参考になります。
ちなみに、花粉食物アレルギー症候群は、生の野菜や果物では症状が出ても、加熱すると食べられる場合があります。
これは、熱によってアレルギーの原因となるたんぱく質が変化するためですが、すべての人に当てはまるわけではないため、加熱すれば大丈夫と自己判断では試さずに、お医者さんと相談しながら安全に充分に配慮して、確かめるのが最善です。
また、これはアレルギーですのでアナフィラキシーへ進行するケースもあります。
口の中のかゆみだけでなく、全身にじんましんが広がるとか、唇や顔が大きく腫れる、腹痛や嘔吐が強くなる、声がかすれる、喉が締め付けられる、息苦しい、ゼーゼーと呼吸が苦しい、動悸がする、ぐったりして立てなくなる、といった症状が現れた場合は、命に関わる重いアレルギー反応ですので、その場合は迷わず救急車を要請してください。
アレルギーの薬を飲みながら食べ続けるのは厳禁
動物アレルギーの場合で、アレルギーのお薬を飲みながら動物を飼う、というケースがありますが、それと同じくアレルギー症状を抑えるためにお薬を飲みながら原因となる食べものを食べ続けるのはしないでください。
お薬は軽いアレルギー症状を和らげるもので、アナフィラキシーのような重度なアレルギー反応のリスクは防げません。
また、好きだった食べ物でも、ある日突然アレルギーを発症することも珍しくありません。
そのため、今まで食べられていたから大丈夫とは考えずに、一度症状が出た食品は決して食べ過ぎないように、慎重になって注意していただければと思います。
