つらい生理痛の原因と対策は?#705

生理痛の悩み

女性の方からしばしば「おなかが痛い」という相談を受けることがあり、お話しを聞いてみると、やはり「生理痛」が起きているというケースが多々あります。

生理痛という症状は女性特有であり、言葉で伝えるのが極めて難しい病の一つです。

女性特有の病はvoicyでも度々触れていますが、ここで今一度「生理痛」について詳しくまとめて行きます。

生理で痛みが起こる理由

始めに「生理」について簡単に説明すると、子宮の粘膜が時間と共に徐々に分厚くなっていき、それが排出され、また新たな子宮の粘膜が出来て行く、という仕組みのことです。

子宮の粘膜とは、受精して胎児を育てるベッドのような役割を持っているため、受精しなければ一旦排出して、新たな粘膜を作っていきます。このことがおよそ1か月周期で起こります。

そして今回のテーマとなる生理痛とは、この生理の仕組みの中で起きている痛みです。

具体的に言うと、この子宮の粘膜を排出する際、子宮は激しく収縮して押し出そうとして、痛みが起きます。

この収縮が強いほど、感じる痛みが増すというのが生理痛の大きな特徴です。

生理痛が起きるタイミングはおよそ生理が始まる前日から当日の2,3日後が多く、痛みを感じるのは短くて3日間ほど、長い人だと1週間ほどは痛みが続くことがあります。

これは逆に言うと、2日や1日程度で痛みが無くなったり、8日以上ずっと痛いという場合では何らかの異常が起きているため婦人科のお医者さんにかかることをおすすめします。

男性の方はあまりピンと来ないかもしれませんが、これは年間で見ると単純計算で、短い人で42日ほど、長い人だと90日間ほどもの時間、強い痛みを感じたまま過ごしているという計算になります。

当然個人差はありますが、いわば「調子が悪い」という時間が1年のうち、1か月半からから3か月もあるという計算になるのです。

これは人間の持つ仕組みの一つですので、起こらないように避けるということができず、その都度痛み止めや漢方薬などを飲んで、痛みをやり過ごすしかありません。

さらに場合によっては日常生活に支障をきたすほどの痛みや症状が出ることもあり、実際に月経困難症という名前の病があります。

何らかの違う病が起きていることも

ちなみに生理痛が酷く起こる場合は、何らかの病が起きている可能性もあります。

例えば代表的なものだと子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症などがあります。

この場合は痛みが強いのと同時にナプキンをすぐに換えないといけないほど多かったり、逆に少なかったりする場合でも起こっている可能性が考えられます。

また出血が止まっていないような感じがしたり、血の塊のような状態になっているのも不安定な証拠ですので、一度診てもらってください。

血液の流れが悪くなると痛みが増す

生理痛の対策ですが、まず痛みが強くなる原因は、子宮周辺に血液が不必要に溜まり、流れが悪くなることです。

流れが悪くなっているために、激しく収縮して押し出さなければならなくなっているため、強く収縮せずともスムーズに排出できる用にすると、痛みが強まらずに生理を終えることができます。

ですので、おなか、腰回りを温めて血管を開かせるだけでも、痛みが和らぎやすくなります。

また当然、運動をせずに安静にしていると、不必要な出血が抑えられるため、可能であれば活動を辞めて一旦横になるなどで安静にするのがおすすめです。

ただ、前述のように痛みは最低でも3日程度は続くため、3日間動かずに安静にしているのはかなり難しく、もし1週間痛みが出た場合は、ずっと休むことはまずできないと思います。

その時は、まず第一に痛み止めが便利です。頭痛などを止めるのと同じで、一つの成分だけで構成されたお薬がおすすめです。

例えばロキソニンSやリングルアイビー、イブプロフェンと言ったものが該当します。

生理痛専用の痛み止めも

市販薬で最近登場してきたのが、生理痛専用の痛み止めです。

商品名で言うと「エルペインコーワ」とか、「ロキソニンプレミアムファイン」があり、これらには筋肉の収縮を和らげる成分が入っているため、生理そのものの働きを楽にするという効果が期待できます。

ただし、いずれの市販薬を試してみても効いている感じがしない場合は婦人科さんに診てもらってください。

生理周期を把握する・ストレスや疲労を溜め込まない

生理は文字通りの生理現象ですので、完全に避けるという事は出来ないため、いかに日常生活に影響が出ないようにやり過ごせるかが大切です。

そこでおすすめなのが、1か月のうちのどこに生理が来たか、どれぐらい痛い時間があるかをメモしておいて、次に来る日を予想しておくという事です。

今ではスマホのスケジュールアプリなども多いため、女性の方では結構メジャーな対策で、意外と便利です。

記録を付けて行くうちに、来月のこのあたりが危なそうという時がわかるため、予定を入れないで休むという事もできます。

次に大切なのが、やはりストレスや疲労の対策です。

ストレスや疲労は人間にとって大敵ですが、生理においても非常に大きな問題ですので、溜め込まないようにしっかりと対策してください。

以前もお話ししましたが、ストレス解消の方法はできるだけたくさん持っておくのがおすすめです。

お金や時間にとらわれず、気軽にできるものをいくつも用意しておけると、辛い時でも気分を紛らわす一助になります。

またやはり、前述のように安静にしているのも生理痛には効果的なので、きちんと休む時間をとることも必要です。

その他だと、これも前述しましたがおなかや腰回りを温めるとか、締め付けるきつい履き物を一旦避ける、シャワーを辞めてしっかりと湯船に浸かるのも一つです。

もちろん軽くストレッチや運動をするのも血流を良くすることに繋がるため、是非普段から意識してやってみてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属