寝返りでめまいが起きる
先日、ある患者さんが、寝返りを打ったらめまいがした、と仰っていました。
自分自身初めて聞いたことで、驚きましたが、実は寝返りでめまいが起きることと、そしてそれは冬場に起きやすくなるという傾向があると知りました。
今回はこの患者さんの例から、めまいについてを中心にお話したいと思います。
寝返りめまいとは
まず結論として、寝返りを打ったときに起こるめまいの大半は、正式名では良性発作性頭位めまい症というものです。
耳の奥にある耳石が、本来あるべき場所から剥がれ、三半規管に入り込むことで、頭の向きを変えた瞬間、強い回転性のめまいが起こります。
具体的には寝返りをした瞬間や、起き上がろうとした時、上を向いた時などで、数秒から数十秒ほど、世界がぐるっと回るように感じて、少しじっとしていると自然に治まります。
起きるめまい自体はかなり強烈なものになりますが、命に関わるという事態ではありません。
めまいの種類と見分けるポイント
上記の良性発作性頭位めまい症は、種類で言うと回転性めまいというもので、原因としては耳のトラブルによって起こることが多く、耳鳴りや難聴を伴わないことがほとんどです。
もう一つ、ふわふわと浮くような感覚がするめまいがありますが、これは自律神経の乱れや薬の影響、疲労が関係している場合が多く、また、立ちくらみのように目の前が暗くなるめまいは、脱水、貧血、血圧の変動など血液循環の問題が関係しやすいです。
もし、めまいだけではなく物が二重に見える、歩けない、ろれつが回らないといった症状を伴う場合は、脳の病気の可能性があるため、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。
寝返りめまいが起きたときの対処法
寝返りめまいは、簡単に言うと頭の向きを変えた時に、突発的にぐるっとまわる、という感覚ですので、もし起き上がったタイミングなどで起きた場合は、まず転ばないことを最優先にしてください。
無理に動かずに何かにつかまったり、その場に座るかもう一度横になるなど、安全な姿勢をとって、頭を楽な向きで固定します。目は開けてても閉じてても構いません。
一般的な良性発作性頭位めまい症であれば、多くの場合は数十秒で自然に治まります。もし吐き気がある場合は、万が一に備えて横を向いて横になると安心です。
めまいが落ち着いた後も、急に動かずに、ゆっくりと体を起こして立ちあがるように、段階的に少しずつ動くことが大切です。
平衡感覚を鍛えて寝返りめまい予防
この寝返りめまいが冬に起きやすいのは、冬は寒さで体がこわばり、血流が悪くなりやすく、血管が締まるためです。
また、日照時間も短く、ビタミンDが不足しやすい季節でもありますので、これも一因とされています。
症状が起きてもすぐおさまる場合であれば、それほど問題はありませんので、日頃からシャワーではなくお風呂で湯船に浸かって体を温めておくとか、外に出て日光を浴びる習慣をつけるようにすると、改善が見込めます。
ただし頻繁に繰り返す場合は、耳鼻科での専門的な治療も可能ですので、心当たりがある際は検討してみてください。
最後に、寝返りめまいの予防のポイントになるのが、平衡感覚です。
バランスがきちんととれる方は、寝返りめまいを起こしにくいですので、バランスを鍛えるというのがひとつの手になります。
その方法はやはり、運動になります。
軽い散歩、ストレッチだけでも充分ですが、特に首回りや肩をほぐすようなものでもとても効果はあり、例えば肩をすくめて、ストンと脱力して落とすだけでもストレッチになります。
そしてもう一つ、枕が高すぎると首が固まりやすくなりますので、枕を見直すのも効果的ですので、確認してみていただければと思います。
