Voicy更新しましたっ!
今回も頂いたコメントから、新型肺炎の陰で猛威をふるう「アメリカでの」インフルエンザ流行のお話
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新型肺炎の裏で「アメリカで」インフルエンザが大流行
先月から中国、日本のアジア全体で一番の話題となった「新型肺炎」ですが、実はその裏で、アメリカでインフルエンザが大流行している、ということをご存知でしょうか。
ひっそりと、わずかにしか報道されていませんが、実は現時点でアメリカでのインフルエンザの患者数が2200万人、そのうち入院者数が21万人、さらにインフルエンザによって亡くなられた方がなんと12000人にも上るのです。
今回はあまりスポットが当たらない、このアメリカでのインフルエンザについて触れていきたいと思います。
アメリカのインフルエンザシーズン
インフルエンザについては、過去に何回か詳しく触れているので、簡単におさらいすると、インフルエンザウイルスはいくつかの種類があり、絶滅することは無く、地球のどこかで必ず生きているウイルス、となります。
流行するシーズンも地域ごとで若干差がありますが、アメリカでも10月から2月ごろが大きく流行する時期で、ピークは12月末から2月と、実は日本とそれほど変わらない、という特徴があります。
収束するのはその後の5月ごろが多く、どちらかと言うと日本よりも少し長い流行になります。
アメリカでの過去最悪のシーズンは、一昨年の流行となる2017年末から2018年初めの時で、この時は患者数が4500万人、死亡者が61000人とされています。
今年は現時点の情報で2月初週で、3月4月と続くとした場合、これを上回る可能性が充分ある、と言われるほど大変な流行になっているのです。
現在の報道では、今アメリカで猛威をふるっているウイルスはa型のh1N1型で、少し前にはソ連型とも言われていたもので、例えばa型のh2N2型は香港カゼとも言われていました。
ただし、これらは既に確認されている有名なインフルエンザウイルスで、新型のではない、と言う特徴があります。
つまり、はっきり言えば「怖くないウイルス」と思って大丈夫です。
アメリカで流行中の「a型のh1N1、h2N2」は日本にもあるインフルエンザウイルス
で問題なく治して行ける上に、ワクチンもあるため予防接種も簡単にできます。
例えば有名なタミフルやゾフルーザと言ったお薬は当然、この型のインフルエンザウイルスに有効です。
さらに、従来から存在しているため、日本に住む方にもある程度免疫力が出来ており、対策もある程度できているので、完全な新型のコロナウイルスよりも遥かに重症化しにくいと言えます。
新型コロナウイルスは、今は特定の病院でしか検査ができず、万が一の可能性ががあったら大騒ぎになりますが、インフルエンザは検査キットが大量にあり、街のお医者さんでもすぐに検査ができる体制になっています。
ただし、「新型インフルエンザ」であれば、文字通り新型ですので、危険度は上がります。
お伝えしているように、今回アメリカで大流行しているものは、従来の型ですので、日本にお住みの方はそれほど心配することはありません。
致死率でも、インフルエンザは0.55%、新型コロナウイルスの致死率は現時点では2%と、差があります。
これまでのように、手洗い、手指の消毒をしっかりしてウイルスを寄せ付けない事と、免疫力が落ちないようにしてください。
そして、実はアメリカにとってはインフルエンザで何千万人という方がかかり、数万人と言う単位で亡くなられる方が出るのは、実は珍しくないのです。
アメリカのインフルエンザ流行で多数の死者が出る理由
日本でインフルエンザで亡くなられる方が出るのは、高齢のお年寄りの方で、体力が大幅に少ない方、免疫力が一気に下がってしまった方など、限定的なケースが多く、実際に2009年の新型インフルエンザの大流行の時は、患者数は2000万人以上にもなったのに対して、死亡者数は209名でした。
これを致死率にすると0.001%よりも低い数字になります。
なぜこれほど大きな違いになるかと言うと、日本だと治療をすぐに受けられるから、と言えます。
アメリカでは、風邪っぽい、インフルエンザかも、と思っても、まずは必ず病院に予約をとる必要があります。
その日予約が出来なければ翌日、翌々日、さらに先になることも当然あります。
さらに、日本であれば基本的にはどの病院でも診てくれて、耳鼻科も内科もたくさんありますが、アメリカでは自分の「かかりつけ医」を決める必要があり、他の病院に急に行く、という事が非常に難しいシステムになっています。
簡単に言うと、俗に言う「一見さんお断り」のようになっていて、そもそも病院に行くというハードルが極めて高いのです。
保険の仕組みに決定的な違いが
そして、少し有名ですが保険のシステムが日本とアメリカで全く違うという点もあります。
日本では国民皆保険と言い、国民保険料を必ず払う代わりに医療費が大幅に安く済むという仕組みになっていて、特にお子さんには各自治体ごとの取り組みも重なると、非常に便利なものですが、アメリカにはそれが一切ありません。
自動車の任意保険のように、自分で入る必要があり、当然ながら保険会社やプランによって、受けられる保障にも差があります。
具体的には、日本の場合でお子さんのインフルエンザ治療では、市町村によって少し差がありますが、通院、お薬どちらも自費の負担が無いところや、ワクチンが1回500円で受けられる、というところもあります。
一方のアメリカの場合は、ある人のブログでの情報ですが、インフルエンザの通院で45ドル、1回の検査で7ドル、タミフルの処方に120ドルかかったというお話がありました。
もちろん、前述したように保険の種類によって違いは出ますが、基本的にはアメリカの医療は高く、受けられない人がいるという実情があります。
結果的に、治るのが遅くなり重症化するケースが非常に多くなるのです。
数字で見ると、アメリカの人口を考慮しても多過ぎるように見えますが、環境の違いも含めてみてみると、それほど恐れる必要は無いと言えます。
何度かお伝えしているように、普段通りの、入念な手洗い、飲みうがいをして菌を寄せ付けず、栄養と睡眠をとって、免疫力を維持していくのが必要です。