発表・スピーチで大切なこと
先日、URACYというvoicyのトークイベントに参加してきました。
voicyパーソナリティの方が集まったトークショーで、様々なお話をしましたが、その中で「熱量」や「パワー」が大事、という話題になりました。
何らかの授業や講師による講演会などでは、淡々と綺麗に話す人も多く、耳に心地よく入ってきますが、意外とそのまま流れてしまい、後には残らないことも多いと思います。
一方で、話し手の情熱やパワーが伝わって、内容が印象深く残ったこともあると思います。
自分なりの極論ですが、一番大切なのは自分が本当に思っていることを、一生懸命話すことが何より重要だと思います。
今回は医療や健康から離れて、自分が思う伝え方というものについて、少しまとめてみたいと思います。
噛んでもいい、修正しなくてもいい
伝え方の技術、テクニックとなるものはいくつもあり、例えば第一声の最初は高く始めて、そこからだんだん低くする、といった方法はアナウンサーの方が使っている手法で、とにかく噛まずに話すことを念頭に置く、というのも一つの手です。
個人的には噛んでも構わないと思っており、意味が通じなくなってしまう場合は言い直しますが、多少噛んだり言い間違えたりしても、一生懸命さの方がずっと伝わり、逆に印象に残りやすくなると思います
自分がVoicyを始めた頃は噛むたびに修正していましたが、今ではそのまま残すことも多くなりました。そのままにすることで、自分らしさが表現できるうえ、噛んだ場面が逆に記憶に残ることもあり、必ずしもマイナスではないと考えています。
表情が声に表れる
実際の発表会、スピーチにおいて大切なことが、表情です。
今回のイベントでもあるパーソナリティの方が仰っていた、口角を上げて話すというのはとても効果的なことだと思います。
ラジオのような音声メディアは相手が目の前にいないため、顔の表情は乏しく、無表情で話してしまいがちですが、無表情のまま話すと声も平板でつまらなく聞こえます。
私はある役者の方から、先に表情を作ってから話すことが大事、と教わったことがあり、笑顔で話せば自然に明るい声になり、悲しい表情で話せば哀愁を帯びた声が出るというのです。
同時に二つのことをするのは難しいので、話しながら表情を変えるのではなく、話しはじめる前に気持ちに合った表情を作って、それから話しはじめることで、感情の変化が声に乗り、聞き手にリアルに伝わります。
専門用語を避け、例え話を取り入れる
そして、音声で伝えるときにもう一つ重要になるのが、専門用語をなるべく使わないことです。
例えば薬剤師では投薬という言葉は頻繁に使いますが、一般の方には理解が難しい言葉の代表格で、こうした言葉が何度も続くと、聞き手は聞くのを辞めてしまい、話が伝わらなくなってしまいます。
専門用語が増えそうなとき、あるパーソナリティの方は全ての話に例え話をつけるようにしていました。
たとえ話はとても難しく大変な努力ですが、相手にとって非常に分かりやすくなる工夫になります。
ニュアンスや理解の形が多少変わるというリスクがありますが、専門家向けの講義ではない限り、分かりやすさを優先することが大切ですので、たとえ話はとても効果的です。
専門用語を簡単な言葉に直そうとすると、多少なりともニュアンスがずれ、そこが気になるという方も多く、出来るだけ専門用語のまま受け取って欲しいという話し手の方も多いです。
ですが、一般的な場で広く知って欲しいという話においては、多少ニュアンスが変わっても、分かりやすく伝わる言葉を選ぶことのほうが大切と感じます。
こうしたことを意識して、これからもvoicyの配信などを続けていければと思います。