血流が悪くなるとどうなるの?#352

Voicy更新しましたっ!

今回は前回に続いて、血流のお話

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血管が詰まるほどではないけど、血流が悪い状態

前回は血管が詰まった状態、特に悪化している状態を取り上げました。

脳梗塞、心筋梗塞といったことが中心でした。

今回はその前の、血流が単に悪い状態について見ていきます。

多少血流が悪くても、血管が詰まらなければ大丈夫、というわけではありませんので、是非改善していってください。

血流が悪くなると、栄養が行かなくなる

もともと、人間の血液は酸素と栄養を行きわたらせるために流れています。

手指、足指の先端までそれらを運ばないと、活動ができません。また反対に、体の隅々で発生した老廃物を排出するのも難しくなります。

血流が悪くなると、その効率が悪くなり、結果として冷えやむくみ、コリの原因になる、ということです。

例えば肩コリとか首のコリは、血流の悪さが非常に大きな原因になります。

また、足の血液の流れが悪くなると、ふくらはぎがむくんで、血液を心臓まで戻すのに時間がかかり、結果として足首や足指先が冷える原因になります。

さらに、血液は皮膚、お肌、目に栄養を与えるのにも当然使いますので、目の疲れが取れにくくなるとか、お肌がどんどん荒れてしまう、ニキビが増えると言ったことにもつながります。

温めて血管を開かせる

前回は重い状態ことですので、「動脈硬化を改善する」ことに尽きるという話でしたが、今回はその前の段階ですので、まず「温める」という事をしてみてください。

温めると、血管が一時的に広がって、流れがある程度改善されます。

一時的にですが、例えば目や肩を温めてみると、少し楽になると思います。

例えばお風呂でも同じで、温かいお風呂に首までゆっくり浸かることで、疲れが取れた気がするのは、血流が良くなって栄養や酸素がいきわたって老廃物もある程度取り除けたため、と言えます。

なので、普段から少し着込んでおなかを温めるとか、寝る時は腹巻をして冷えないようにして寝るというのも充分効果的です。

ふくらはぎをマッサージするのも有効

下半身では、ふくらはぎをマッサージするのも非常におすすめです。

ふくらはぎは足の心臓とも言われるほど、血液が集まる部分ですので、ふくらはぎを鍛えるとか、マッサージをすることで血液を心臓に戻すことができ、血液の流れが改善できます。

お風呂に入ってるときとか、寝る前に少し揉むだけでも効果はあります。

ふくらはぎを鍛えるのは、スクワットが便利です。

以前ダイエットの回でもお伝えしましたが、太ももがある下半身の筋肉は、人体の7割の筋肉を占めるので、スクワットがとっても効果的です。

1セット10回で、1日2、3セットだけでも充分おすすめです。

動脈硬化に効果的な市販薬も

市販薬、サプリメントもあり、エパデール」という薬が販売されています。

病院で処方されることもある薬で、血液の流れを良くする効果もあります。サプリメント代わりに手軽に飲めて、一応は市販されていますが、実際には制約がかなりあり、販売されているところが少ないのが難点です。

ただ、EPAやDHAなどのサプリメントでもある程度代用できるので、そちらを活用するのも手です。

ビタミンではビタミンEも血流を改善する効果がありますので、ビタミンEのサプリメントも有効です。

ビタミンEは体内にある脂が酸化するのを防いで、どろどろ血液の原因を取り除いてくれます。酸化を防ぐので、体の老化防止にもつながります。

市販のビタミンEのお薬は、ビタミンEタケダと言ったものがあり、これらは医薬品として販売されているので効果が十分確かめられています。

サプリメントだと入っている量が違うため、これらの方がおすすめですが、その分値段が張りますので、注意してください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属